「蜜蜂と遠雷」は「 ピアノの森」の パクリなのか?

これ、盗作ですよね。

でも表現の仕方が違うので、著作権侵害にはならない。片やマンガ、片や小説。同じような案件で最高裁の判決は、「アイデアの類似だけでは著作権侵害にならない」としています。アイデアを頂いて(盗作)も、具体的な表現が違えば著作権侵害にならない。その場合は売上がたくさんあっても、印税を分け与えなくていい。

「ピアノの森」に似ている。世界観がまったくおんなじ。超オマージュ本が、2017年「直木賞」「本屋大賞」のW受賞になってしまった。しかも初のW受賞作です・・

たとえば音楽の世界だったら、だいたい4小節~6小節似てると、パクリとされる。Aメロ8小節、Bメロ8小節、Cメロ(サビ)16小節、Dメロ(間奏)16小節。これの繰り返しとして、48節分の6小節、約10%が同じなら、音楽の世界は「著作権侵害」とされる可能性がある。「春がきた 春がきた どこにー きたーー」これで4小節。メロディ、歌詞の一致はもちろんアウトですが、コード進行が同じでも訴えられる。音楽は厳しめです。

音楽の場合、最近は共作にして印税を払います。裁判費用がかさむより、共作にして印税を払ったほうが安い。

サムスミスの2015グラミー最優秀レコード賞「ステイ・ウイズ・ミー」は、ジェフリン&トムペティに訴えられ共作にクレジット、12.5%の印税を分割しました。古くはビーチボーイズのサーフィンUSA。チャックベリーにパクリで訴えられ、共作にクレジットして印税の半分を払ってる。



「ピアノの森」と「蜜蜂と遠雷」のかんたんな対比

(概要)
ピアノコンクールを舞台とした、ピアニストたちの青春群像。

ピアノの森:主人公が小学生からショパンコンクールに優勝するまで。人生大河ドラマ。

蜂蜜と遠雷:出場者4人の過去をさかのぼって描き、ラストは浜松国際コンクール優勝まで。

(連載時期)
ピアノの森:1998年~2016年

蜂蜜と遠雷:2009年4月~2016年5月

(主人公)
ピアノの森:一ノ瀬カイ
人に蔑まれる「森の端」の住人。娼婦の息子。森に捨てられたピアノが唯一のおもちゃ。絶対音感と究極の表現力をもち、師であるアジノに見出される。やさしく明るいイケメン。世界的巨匠、ジャンジャックセローに推薦され、ショパンコンクールに最年少出場。

蜜蜂と遠雷:風間塵
養蜂家の息子、世界的巨匠ホフマンに見出された秘蔵っ子。自分のピアノを持ってない。ホフマンの推薦により、浜松国際コンクールに出場。カイと同じような野生児。

(その他登場人物)
ピアノの森:ジャンジャックセロー、世界的巨匠

蜜蜂と遠雷:ユウジフォンホフマン、世界的巨匠

ピアノの森:丸山誉子、小学生の時カイとコンクールで出会い、再会を心待ちにする。

蜜蜂と遠雷:栄伝亜夜、優勝候補のマサルカルロスと小学生のとき出会う。マサルが再会を心待ちにする。

(演奏シーン)
演奏シーンをどう表現するか。「ピアノの森」は、絵と言葉で「音楽」を見せます。

蜜蜂と遠雷はピアノの森のパクリ

蜜蜂と遠雷はピアノの森のパクリ

その表現方法が、「蜜蜂と遠雷」はとても似てるような気がする。恩田氏の文章を読んでると、ピアノの森の「絵」が頭の中でイメージされてしまう。



小説はたった7つの種類しかない

小説の構造は、もともとそんなに種類がないのかもしれません。クリストファー・ブッカーの説では、「すべての文学作品は7つの基本プロットにわけることができる」

「モンスター退治」(Overcoming the Monster)
「無一文から大金持ち、立身出世もの」(Rags to Riches)
「冒険、探求」(The Quest)
「旅と帰還」(Voyage and Return)
「再生」(Rebirth)
「喜劇」(Comedy)
「悲劇」(Tragedy)

7つのパターンのどれかを選んで(あるいは複数個)、舞台を変えて見せてるだけです。

「ピアノの森」は立身出世ものです。世界一を目指す日本人。このパターンはマンガだけでもかなりある。

・70年代は「あしたのジョー」ボクシングです。

・80年代は「キャプテン翼」サッカーで世界一を目指す。「明日天気になあれ」ゴルフで全英オープン優勝。帝王Jニクラウスと死闘。「バリバリ伝説」バイクで世界一。「YAWARA」柔道で世界一。

・90年代は「HAPPY」ウィンブルドン優勝。

・00年代は「ヒカルの碁」囲碁で世界一を目指す。「BECK」世界で通用するロックバンド。

世界で活躍する日本人というパターン。「ピアノの森」はピアノで世界一を目指す。

いろんなジャンルがあるので、舞台が変わればいいのですが、「蜜蜂と遠雷」は、同じような設定のピアノものをやってしまった。しかも表現方法が、かなり似ている。

筆力があるので作品自体はめちゃくちゃ面白いのですが、ラストが尻切れトンボ。ラストがぐっと盛り上がる「ピアノの森」と比較して、そこは残念なところです。



2015グラミー最優秀レコード賞はパクリ判定された

トム・ペティでアイ・ウォント・バック・ダウン♪
この曲のAメロが、サムスミスのグラミーソングに似てます。ちなみにトムペティ、ドンフェルダーにギターを習った(ドンフェルダー自伝より)。ドンフェルダーは17歳のとき、デュアンオールマンの家に入り浸ってギターを学んだ。オールマンはローリングストーン誌ギタリストランキングで2位(2003年)。1位はジミヘン。このMVでドラム叩いてるのはリンゴスター。ドンフェルダーの朋友ジョーウォルシュとは義兄弟です。

サム・スミスでステイ・ウィズ・ミー♪
この曲のサビが、トムペティのAメロに似ています。サムスミス聴いてると、ポールヤングとかダリルホールを思い出します。ブルーアイドソウル。

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