「ドンフェルダー自伝」の要約

DonFelder

20世紀、米国で最も売れたアルバムはイーグルスのグレイテストヒットでした。オールタイムでも2018年にスリラーから1位を奪還しています。

ちなみにオールタイムの2位はスリラー、3位がホテルカリフォルニアです。

イーグルスは日本でも人気が高く、80年代初頭に人気番組「サントリーサウンドマーケット」のオールタイム名曲人気投票で、ビートルズ、ツェッペリン、ストーンズを抑えて、ホテルカリフォルニアが1位をとりました。

当時この人気投票は結構話題になって、田舎の学校でも何が1位になるかみんなの関心を集めてました。パープルのファンはスモークオンザウオーターを主張し、ツェッペリンのファンは天国への階段、ストーンズファンはサティスファクションといった具合に。ビートルズは絶大な人気がありましたが、名曲が多すぎて投票が分散してしまいました。



そのホテルカリフォルニアを作曲したドンフェルダーの自伝です。共同執筆者がウエンディホールデンというベストセラー作家なので読みやすく面白い。

音楽に関しては早熟で、15の頃にはスティーブンスティルス(CS&N)とバンドを組んだり、楽器店のアルバイトで、ギターを月給10ドル程度で教えたりしたようです。その時の生徒がトムぺティ。

また16歳の直前には、生涯の友達イーグルスのバーニーレドンと出会い、彼の誘いに応じて、現在の彼があるとのこと。

17歳の頃には、オールマンブラザースの家に入り浸り、ポットをきめていた。ドンフェルダーのスライドはデュアンオールマンの直伝。

ある空間には、ビッグネームが集まる磁力のようなものがあるのでしょうか。。

アメリカで最も成功したロックバンドのリードギタリストとして、莫大な富と名声を手に入れた彼ですが、もともと質素で温厚な性格でした。

彼がイーグルスに参加するのは、3枚目のオンザボーダーから。

オリジナルメンバーは、ランディ、バーニー、ドンヘンリー、グレンフライの4名。LAのトルバドールで知り合った彼らはイーグルスを結成します。

グレンはJDサウザーも入れることを提案しますが、ランディが派閥ができることを嫌って反対します。初めて会った4人が公平にやっていくのに、旧知の友人が入るとバランスが崩れるとの判断。

イーグルスというバンドが、オリジナルメンバーで続かなかったひとつの原因は、妻帯者かどうかという部分が大きいと思う。

ランディは10代で結婚し、ロックスターとしての生活より、家庭生活を重んじました。ちなみにドンフェルダーもイーグルスに参加する前から結婚しています。

ツアーでのドラッグと酒と群がりくる女を楽しめる独身者と違い、どうしても妻帯者は一歩距離を置きます。ライフスタイルの違いです。

次は音楽的見解の相違です。ストーンズのベガーズバンケットや、ツェッペリンⅠのエンジニアのグリンジョンズは、イーグルスの3枚目の途中までエンジニアを務めます。

カントリー色の強いサウンドを好んだ彼がいた時は、バーニーも活躍できましたが、彼を解雇しロック色を強めはじめると、バーニーの居場所がなくなります。

ちなみに僕は、天才的バンジョープレイヤーの彼がいる時代のイーグルスが好き。2枚目まではほんとに全員がスーパーヴォーカリストで、カントリーロックを前面に出したレイドバックした演奏です。

現在のバーニーはA&Rパイオニアミュージックグループの副社長。彼のプロデュースしたレストレスハートは、レイドバックしたカントリーロックバンドで、なかなかのバンドでした。



最後は金です。オリジナルメンバーの時は、イーグルスとアーヴィンエイゾフで、イーグルスリミテッドという会社をつくり、4等分してましたが、ホテルカリフォルニアの頃から、7分の2ずつをグレンとドン、残りの3人は7分の1、という配分になりました。

金と言うより、公平感を求めたと言うほうがしっくりきますか。

ティモシーとジョーはだまって従ったようですが、ドンフェルダーはこれに抗議し、その争いがもとで、ドンとグレンから2001年に解雇されました。

その後はご存知のとおりで、2001年にドンフェルダーが無効を訴え訴訟を起こし、2006年に示談が成立。

502ページと分厚いですが、面白くて読みやすい本です。とくにオンザボーダーからロングランのアルバム製作過程が克明で、どういう風に曲ができて言ったかよくわかります。

ちなみにホテルカリフォルニアは、マリブビーチで家族と休暇をすごしとても幸せな気分でいるときに、12弦ギターをつまびいて浮かんできた曲。

(浮かんできたというより、ジェスロタルのWe Used to Knowとコード進行は同じw)
https://www.youtube.com/watch?v=oGvux7w1Ea4

リズムマシーンが旧式のローランドリズムエースでチャチャしかなく、それをベースに12弦をかぶせた。最終的にはレゲエっぽい雰囲気のトラックを録音。

ギターソロもジョーとツインでやる自分を想像して、ハーモニーで降下していくふたつのギターパートを作った。

そうして録音した15曲をイーグルスの練習に持ち寄り、2曲が採用された(もう1曲はvictim of love)。ホテルカリフォルニア1曲の製作工程での、各メンバーのやりとりや役割分担には、8ページも割かれてます。イーグルスの曲つくりのやりかたがよくわかる。

Eagles – Hotel California

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