世界と日本の音楽産業売上の推移比較

世界の音楽産業の売上推移と日本との比較のグラフがあったのでメモ残しておきます。世界のほうは20年以上、日本のほうは10年となので、比較がしにくい。

世界の音楽産業売上の推移

1999年の223億ドルがピークでそこから減り始め、2022年は262億ドルとなりピークを上回った。日本円で3兆4000億円。一番下がCDでその上がサブスク、その上がダウンロード。それより上はジャスラックやラジオなどの放映料なんかです。サブスク売上の伸びが凄い。

世界の音楽産業売上の推移

日本の音楽産業売上の推移

1998年の6075億円がピーク。2022年は3074億円。約2分の1に減った。以下グラフは直近10年間の推移。

日本の音楽産業売上の推移



音楽市場の考察

まず音楽市場とは何か?ライブエンタテイメント市場とは別です。いわゆるCDや音楽ビデオ、サブスクの売上の推移です。

1999年ごろのピーク時 2022年
世界の音楽市場 223億ドル(2兆3千億円) 262億ドル(2兆7千億円)
日本の音楽市場 6075億円 3074億円

1ドル100円で仮に計算するとピーク時の世界は2兆3000億円ぐらい。1998年ごろ日本の音楽市場がピークだったときは世界市場の4分の1が日本の売上でした。日本はCDを高く多く売るのが上手だった。2022年日本の音楽市場は世界市場の約10分の1ほどのシェアになった。

2013年 2022年
世界のサブスク市場 13億ドル(1300億円) 175億ドル(1兆8千億円)
日本の音楽配信市場 400億円ぐらい 1050億円

日本の音楽配信市場というのは、多分世界のサブスクというかストリーミング市場と同じだと思う。そう仮定したうえで世界は13倍にサブスク市場が増えた。AmazonMusicアンリミテッドやスポティファイ、アップルミュージックなどです。日本は2.5倍にしか伸びていない。

とはいえ日本はCD売上が世界比でいまだに多い。世界は46億ドルなので1ドル100円とすると4600億円。日本は1349億円。なんと世界の3分の1の売上シェアを誇っている。

2023年の世界音楽市場のデータ

2023アメリカ市場

24年3月発表の2023アメリカレコード業界の売上。ストリーミングがついに84%になった。

IFPI(国際レコード産業連盟)による2023年の年次報告書。

国別の売り上げ規模順位
1位) アメリカ
2位) 日本
3位) イギリス
4位) ドイツ
5位) 中国
6位) フランス
7位) 韓国
8位) カナダ
9位) ブラジル
10位) オーストラリア

やっぱ現時点は、日本の場合CD買ってる人が多いので売上は多い。

今後の日本の音楽産業売上について思うこと

日本は世界に比べてマネタイズはうまくできている。世界と同じのCD販売比率17.5%まで(日本は43.8%)落ちると、日本の音楽産業売上は1300億円ぐらいまで落ちる。日本のサブスクがこれからもっと伸びるとは思えない。

世界の売上げが伸びたのは、貧しかった後進国の人々がCDを買わずに、一足飛びに安価なサブスク市場になだれ込んできたからだと思う。

みなさんはこれらのデータから、どう考察されますか?

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