アイヌは北海道、樺太、千島列島、東北北部で暮らしていた日本の先住民族です。今から約3万年前に ユーラシア大陸から北海道に移住してきた人々は、 石器を使って狩猟採集をして暮らしていました。その後、約2000年前になると本州との交易で鉄や金属製の道具が手に入るようになります。
5世紀頃には樺太から、熊やアザラシなどの動物を信仰する文化を持つオホーツク文化人と呼ばれる人々が渡ってきます。 14世紀になると本州から和人(アイヌから見た日本人)が移住し、 さまざまな文化や技術が広まります。 こうした交流の中でアイヌ独特の文化が磨かれていきました。
カムイとアイヌの関係は?
アイヌとは、カムイ(神様)に対する言葉で、人間を意味します。北海道に住むアイヌは、自分たちが住む土地を「ヤウンモシリ」と呼びます。
カムイは人間に食べ物や着る物を与えるために、 姿を変えて地上に舞い降りるとされます。そのため地上のあらゆるもの、たとえそれが人に恵みを与える良いものでも、病気や災いをもたらす悪いものでも、それはカムイなのです。
アイヌ文様にこめられた意味
アイヌは着る物や持物、生活道具や儀式で使うものなどさまざまなものに文様を施します。 「写実的に描かれたものは魂を持って悪さをする」という信仰があるため「渦巻き」「トゲ」「目の形」などの幾何学的なデザインで表現されるのです。これらはアイヌ文様と呼ばれ、 地域ごとにちがいがあります。 また文様には魔除けの意味があるとの推測もあります。
カムイノミとは?
カムイノミは神に感謝を捧げる儀式です。ご馳走やお酒、踊りなどを捧げてお祈りをします。 知識と経験を持った成人男性が主催します。
オプニレやイオマンテとは?
狩りで獲った動物や使っていた道具が壊れてしまった時などは、その魂を神のもとに送り出すためオプニレの儀式を行います。 イオマンテ(熊送り)はその代表的なものです。
ゴールデンカムイ、素晴らしいマンガですよね。ヒンナヒンナ。
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