【芥川賞の偏差値】要約まとめ

直木賞って面白いです。本屋大賞に匹敵するぐらい。でも芥川賞って、あんまり面白くない。
読んだ後1週間ぐらいでストーリーを忘れてしまう。そう思いません?

本屋大賞や新書大賞は、書店員など多くの人の投票できまります。対して芥川賞は、約9名の選考委員で決めてます。ユーキャンの流行語大賞みたいなもので、選考委員の好みが色濃く反映される。

今回1935年からの受賞作を、著者の1p/1冊の寸評で読んでみたのですが、知らない本だらけでした。文学を語る資格なしです(笑)。

うちはノンフィクション中心のサイトなので、これからも本屋大賞だけでいいかな。

著者は東大英文科出身、阪大助教授を経て文筆家。何度も芥川賞の候補になるが、そのたびに落選したそうです。

いろいろと思いは深くて、このたび芥川賞全受賞作に個人的な偏差値をつけるという、快挙というか暴挙をやってのけました。

多くの受賞作を読んだことある人には、面白い読み物なんでしょう。読んでない人は、ブックガイドして活用されたらよろしいかと。

著者曰く、源氏物語が5点だとしたら、現代の小説は1点になってしまう。なので相対比較とした。とのことです。

ちょっと気になるのは、大江健三郎を偏差値70~80と高評価にしてるところです。昔はともかくいまの時代、大江健三郎は低評価で固まったと思ったのですが。池上彰いわく、自分に酔ってるだけの悪文。読売の竹内政明いわく、わかりきったことをわかりにくく書く恥ずかしい人と・・

著者のいう名作(偏差値が高いもの)が実際に面白いかどうかは、読んでみないとわかりません。とはいえ一つの意見として参考にはなります。

以下に読書メモを。



芥川賞とは何か

昭和10年に菊池寛の文藝春秋社が、前年直木が若くして死んだことから、純文学には8年前に死んだ友人の芥川を、大衆文藝には直木の名を冠して、芥川賞、直木賞として創設したのが始まり。いずれも本来は新人賞。

当時フランスには数百の文学賞があると言われており、日本には文学賞が少ないというので、「文壇の大御所」菊池が創設した。菊池寛は若いころ同性愛だった。

芥川賞候補作は五大文藝雑誌に載ったものから選ばれる。世間ではこのことを知らず、単行本で出たものも芥川賞候補になると思っている。(直木賞は単行本が出ていても候補作になる)

芥川賞をとる秘訣とは

・退屈であること。いかにもうまいという風に書いて、かつ退屈であることが重要。

・芥川賞というのは「文壇構成員」の入社試験のようなもの。そこでは圭角のない人と争わない人が求められる。決して優れた文学作品が求められてない。

たとえば学者の世界。論文は面白すぎてはいけない。人事はひたすら地味であることが求められる。一般の人は面白いほうがいいと思う。だが制度や組織というのは、時間がたてばたつほど、面白くてはいけない、派手ではいけない、という原理を抱え込むようになる。大学の人事でいうと地味な人はとにかく地味で、時には業績もない。その代わり人当たりがいい。他人とは争わない。

芥川賞と直木賞の違いは何か?

芥川賞:純文学、新人作家
直木賞:大衆文学、ある程度実績のある作家
大衆文藝とはいってもかなり高級なほうを対象にしてる。世間には直木賞以下の小説はゴマンとあって、ポルノ、少女小説、ラノベなど。直木賞は推理小説、SF、ホラーに冷たく、時代小説は有利。

99年体制移行は以下。
芥川賞:文藝雑誌に載った250枚以下の中短編
直木賞:単行本の長編ないしは短編
単行本と言っても、マイナーな出版社はダメである。平凡社、白水社、太田出版から何冊出しても可能性はゼロに近い。



芥川賞受賞作偏差値一覧

パソコンでブラウザがクロームだったら、ズーム200%にするとよく見えます。スマホなら指で拡大してね。

芥川賞高評価

芥川賞中評価

芥川賞低評価

昭和10年以降の日本文学の名作一覧(偏差値付き)

日本文学名作1

日本文学名作2

直木賞ですが、泣ける作品1位はコレです。個人的に「泣ける偏差値」つけたら120です。
(偏差値って、バラツキ具合で100以上やマイナスもあるらしい。試験を受けた100人のうち99人が0点で、1人が100点をとったとする。このとき平均点は1となり、100点の人の偏差値は149.5になる)

第58回直木賞受賞作。映画しか見てませんが、もうね、プルプル泣いた(笑)。ちなみに「火垂る」とは神戸大空襲の焼夷弾のこと。

火垂るの墓

せつ子…。ジブリは外人へのお土産に喜ばれるそうで。

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