「すべての疲労は脳が原因」の第2弾読んでみました。2作目は疲れないための実践編です。
第1章は1作目のダイジェストです。
第2章が食事編。
これは前作と同様、とにかく鶏のむね肉を食えと。抗疲労のイミダペプチドがとれる。毎日むね肉を100g食べる。最低2週間摂り続けると、脳内で持続的に酸化ストレスを減らして、抗疲労効果が現れると。産官学、最新の研究結果です。
胸肉はヨーカドーで100g78円ぐらい。ぼくの簡単レシピは、おおさじ半分の塩コショウで、約10分ボイル。ゆで汁もチキンスープとして美味しい。肉はポン酢で食べてます。メンドクサイ人は、230円出してコンビニのサラダチキンを食え。高いけど。
そうすると飛び続けても疲れない、渡り鳥の身体が手に入る。鶏は飛ばないけど、遺伝的にイミダペプチドがたくさん残ってるそうです。
第3章が睡眠編。
これはですね、とにかく横向いて寝ろと。詳細は本書で。あとエアコンの設定温度について。このへんは面白かったので読書メモで後述します。
第4章が環境編。
これは「ゆらぎ」ですね。なんで温泉が疲れがとれるか?
ビルじゃなくて、森林浴なんかの「ゆらぎ」が疲労回復効果があると。風や光、空もようの変化、せせらぎ、植物・・自然環境はつねに「ゆらぎ」にあふれてる。温泉はだいたいそういう場所にある。だから疲れがとれる。
温泉自体は、38~40度の低温で、汗をかかない範囲で1日2回まで。それ以上、とくに高温で入ると逆に湯疲れ(自律神経にダメージ)するそうです。
以下にその他の読書メモを。
最適なエアコンの設定温度は男女で異なる。何度が良い?
一般的には、体格が大きくて筋肉量も多く、体内で熱を産生する量が多い男性は、低めの室温を好む。男性より小柄で筋肉量が少なく、熱の産出量も少ない女性は高めの室温を好む。
寝室が同じだと、パートナーと室温設定でもめる。相手に合わせると睡眠の質が下がる。住環境で部屋を分けれない時は、ベッドを別にして、間にカーテンを垂らし、エアコンに近いほうを男性、遠い方を女性にするとよい。
「睡眠中のクーラーは身体に悪い」これには根拠がない。クーラーをつけずに我慢した場合の脳疲労と比較すると、つけたほうが疲労予防、回復になる。熱帯夜(最低気温が25度以上ある夜)は、クーラーを一晩中つけて寝てください。そうすることで一定の気温と湿度を保つことができるため、自律神経を酷使しなくてすむ。
クーラーにタイマーをかけると、切れてしばらくすると寝苦しくて目が覚める。これは体温が上昇して汗ばみ、脈拍や血圧も上がるから。睡眠中に熱中症になる人も少なくない。高齢者は暑さを感じにくいが、高齢者こそクーラーをつけないと危険。
寝汗をかくということは、運動してるのと同じ状態になり、夜でも睡眠中に疲労困ぱいになる。真夏日以上の気温の日は、クーラーを男性は25~26度、女性は26~27度に設定して、終日つけておき、薄い羽毛布団をかけて寝ることが、もっとも疲れない眠り方。
ちなみに28度は熱中症の警戒温度。とくに高齢者は夜間に熱中症で死亡する場合もあるので、夏は27度以下に設定するべき。
昼間のオフィス環境について。クールビズでは室温28度を推奨してるが、同時に環境省が熱中症発症リスクを高める警戒温度を28度としており、明らかに矛盾している。健康のためには、室温は25度未満に保つことをすすめる。
28度は多くの人にとって快適な温度と言いがたく、自律神経の疲れから生産性の低下をまねく。著者の産官学連携の実験結果↓。
25度の室温を28度に設定すると、1時間あたり7%程度の電力削減が可能だが、28度で8時間作業させると、25度と比較して生産能力が1時間で15%低下した。こうなると健康を損ねるだけでなく、残業が増えてエネルギー消費がかえって増える。
なぜ寝ている間は血液がドロドロになるのか?
寝ている間は脱水を起こしやすく、血液がドロドロになりがち。そのうえ血圧が下がって血液がゆっくり流れるため、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる、血の固まりが生じやすくなる。
汗をかいてなくても、私たちは呼気や皮膚から知らない間に水分を失っている。これを不感蒸泄という。不感蒸泄は1日に体重1kgあたり15ml前後になる。体重70kgだと、尿や汗を除いても1日1Lもの水分を失ってしまう。
睡眠が8時間なら、寝ている間に300ml以上の不感蒸泄が起こっている。これを補わないことが、睡眠中と早朝に心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなる一因。寝る前にコップ1杯の水を飲み、朝起きたらコップ1杯の水を飲むことが大事。
疲れの溜まらない運動方法
健康な成人の場合、筋トレや有酸素運動の時間は、1回20分前後までとする。もっと続けたいと思ったときは、運動の時間を増やすのではなく、頻度を増やす。1セッション40分ⅹ1回より、1セッション20分x2回のほうが、疲れは溜まりにくい。
かつて有酸素運動は「20分以上継続しないと体脂肪は燃えない」と言われていたが、それは現在では否定されている。運動負荷が同じなら、20分x1回でも、10分×2回でも、消費されるカロリーも体脂肪も同じ。