著者は遺伝子カウンセラーとして、3000人にカウンセリングをしてきました。
その結果わかったこと。遺伝子について多くの人が高い関心を持つジャンルは、健康やダイエットなど。以下の6つの遺伝子に、みんなの興味が集中すると。
・健康の悩みは、自分の遺伝子がわかればスムーズに解決する。
・結果が出ないのは体質に合わない、遺伝子に合わないやり方してるから。 ・遺伝子はかんたんに調べられないし、カネと時間がかかる。 ・チェックリストで簡易的に調べる。ほぼこれで遺伝子の傾向がわかる。 |
たとえばダイエットの糖質制限。以下のチェックリストを見ると、自分がどんな糖質制限遺伝子を持っているかわかる。そのタイプによってダイエットのやり方がちがう。
詳細は本書を読んでいただくとして、以下に読書メモを。
糖質制限遺伝子
・「糖質制限超OK遺伝子」の人と「糖質制限NG遺伝子」の人は、1日に消費する糖質量が違う。その差は300キロカロリー。ごはん2杯分も違う。「糖質制限NG遺伝子」の人は、ご飯2杯多く食べていい。
メタボ遺伝子
・同じ量の脂質を摂ったとすると、「ゆるやかメタボ」と「即メタボの遺伝子」の人は、「NOメタボ遺伝子」の人より毎日200キロカロリーの脂肪を燃焼できず蓄積してしまう。200キロカロリーは脂肪換算で22グラム。1年にすると約8キロの脂肪が増える。
・日本人は欧米人に比べ軽度の肥満でも内臓脂肪がたまりやすい。脂肪を燃やす能力がかなり低い。
・その日に摂った脂質はその日に消費しないと太る。太る体質の人は自覚して。
・脂質のほうが糖質に比べて2倍以上のカロリーがある。ケーキもカツサンドも糖質ではなく脂質。コーヒーチェーンのフローズンドリンクも脂質。フラペチーノは豚骨ラーメンのスープに砂糖を入れたようなもの。そりゃ好んで飲んでたら太る。
デブ遺伝子
・年をとっても太らないのは遺伝子のせい。
・基礎代謝は、「すっきり遺伝子」の人と、「でっぷり遺伝子」の人は1日100キロカロリー違う。100キロカロリーは脂肪で11グラム。1年で4キロ同じ生活でも体重が変わってくる。
・冷え性の人は太りやすい。体が冷えると皮下脂肪はどんどん厚くなる。
・「でっぷり遺伝子」の人がいったん太ると痩せられないのは、冷えを改善できないのが大きな理由。
・熱をつくる能力が低いでっぷり遺伝子の人は、肩甲骨と背骨の間にある褐色脂肪細胞を刺激して熱を作ることが大事。刺激する方法は2つ。肩甲骨を大きく動かすこと。風呂に入ったときに肩甲骨と背骨の間にある褐色脂肪細胞に冷たいシャワーをかけること。そうすると脳は全sんが冷えたと判断して熱をつくる指令を送る。
・日本人の30歳以上の体重増加率は平均で1年に500グラム。
年寄り遺伝子
・遺伝子のせいでシミやしわが増える。同年齢より老けて見られる。
・抗酸化能力が必要だがピークは20代。あとは劣化するだけ。
・5人に3人は老化しやすい人。抗酸化能力を高める努力をしないと、老化しにくい人よりどんどん老ける。外見だけでなく体の中もそうなる。
・鉄は酸化して錆びてボロボロになる。人間の体も同じような現象。
・運動のし過ぎはかえって老ける。1回のフルマラソンで普通の生活の1年分の活性酸素が発生する。それだけで一気に体が錆びる(老化する)。
・紫外線も活性酸素を増やす原因。老ける。
・対策は食で老化を止めること。
・ビタミンC(レモン、キウイ、いちご)、ビタミンE(アーモンド、大豆、カボチャ)、ビタミンA(ニンジン、きゃべつ)には抗酸化力がある。
・抗酸化ビタミン以上に期待されるのはファイトケミカル。ポリフェノール、カロテノイド、含硫化合物など。
・ポリフェノールは緑茶、赤ワイン、カカオ豆、大豆、納豆など。
・カロテノイドはニンジン、カボチャ、トマト、スイカ、ほうれん草、ブロッコリなど。
・含硫化合物は大根やワサビなどの辛み成分、たまねぎなど。
・ファイトケミカルは果物なら実ではなく皮や種、芯の部分に含まれる。丸ごとミキサー粉砕が効率がいい。
・焦げたものは食べない。
・眼も紫外線から守る。
マッチョ遺伝子
・太ももやお尻の筋肉は、40歳を過ぎるとどんどん細くなる。
・とくに太ももの前側にある大腿四頭筋は、何もしなければ80歳になると30歳の半分になる。
・太くなりやすいのは速筋で、太くなりにくいのは遅筋。短距離選手は速筋でマッチョ。マラソン選手は遅筋で細い。
・筋肉の材料は水とたんぱく質。不足していれば筋肉は太くならない。
・実は誰でもシックスパック。それが見えないのは上に脂肪が乗っかってるから。
・腹筋が1度もできない人の筋肉の厚みは2ミリ。1000回できるアスリートの腹筋は3ミリ。わずか1ミリしか差がない。腹筋はどんなにトレーニングしても分厚くならない珍しい筋肉。
すぐに疲れちゃう遺伝子
・日本人の9割は疲れやすい遺伝子。疲れない「タフネス遺伝子」を持つ人は10人に1人。
・逆に南米やアフリカの人は、ほとんど「タフネス遺伝子」。
・この差が如実にあらわれるスポーツがサッカー。遺伝子がもともと違うのに3人しか交代できないルールは日本には厳しい。10人交代できるならパフォーマンスが落ちないのでいい勝負ができる。
・疲れやすい日本人は、6~8時間は質のよい睡眠が必要。
・タフネス遺伝子の人は睡眠時間を必要としないショートスリーパー。動きながらでも疲労回復できる。だからブラジル人はリオのカーニバルで1週間踊りっぱなし。
・疲れにくい体は筋肉も重要。体を動かすためのエネルギーの生産工場は、筋肉細胞の中にあるミトコンドリア。つまり筋肉量が少なくなれば、それだけエネルギーを供給する能力が落ちる。
・マッチョになるほどの筋トレはいらないが、毎日スクワット10回は習慣にすべき。
興味深い一冊ですねぇ。
病気になりにくいなど、世界にはいろんな遺伝子があるみたいですね。
これ、機会があったら読んでみます!