FAITH(バンド)は海外で売れるのか?

久しぶりに素晴らしいロックバンド見つけました。

個人的には2016年サチモス以来の衝撃的新人。

『FAITHは2015年長野県伊那市のライブハウスGRAMHOUSEに集まって結成された5人組ポップロックバンド。ポップパンクやインディーロック、ポップス等の影響を感じさせるサウンド。平均年齢若干19歳。2016年地元長野で開催された「第6回長野県高校生バンド選手権」では最優秀賞を受賞。2017年にはSCHOOL OF LOCK!とEggsが開催する「未確認フェスティバル」にて、総エントリー数3199組の中から、見事ファイナリストに選出される』

19年4月のタワレコメン。4月21日のJ-WAVEで5位。FAITHでイエローロード♪

いや~満足。1980年前後の洋楽の雰囲気が出てますよね。いわゆるウエストコーストロックっぽい。最近はヨットロックっていうみたいですが。

ためてためてサビのコーラスで、快感どっかーん!みたいな。

イーグルスの「いつわりの瞳」とか「ニューキッドインタウン」とかと同じような感じ。

近年では2007年グラミー最優秀アルバムのデキシーチックスのエブリバディノウズ♪も似たような感じ。ためてためて、ハーモニーで快感どっかーん♪


FAITHについて。ほかのバンドと違うとこ。バンドメンバー5人のうち3人がハーフみたいで、歌詞が英語なんですよ。個人的には日本語の歌詞がよかったのですが。

今のご時世サブスクで聴き放題。アンリミテッドに3枚ともあったので貼っときます。

スマホにDLして、通勤電車で3枚のアルバム(2枚はEP)を5~6回聴いてみました。1週間ぐらいFAITHばかり聞いてた。わかったこと。直近の2ndEP「Yellow Road」だけヨットロックっぽい。完成度も高い。それ以外はポップパンク。それと全曲歌詞は英語

彼らは何を目指しているのだろう。ひょっとしてBECKの世界なのか?それは現実にはかなりムズカシイことです。以下になぜ困難か3つの理由を書きます。

▼広告▼


英語詩で歌う先行の実力派J-POP勢が海外で売れていない

みなさんご存知のThe BawdiesDYGL。サウンドもルックスもよくボーカルもわるくない。わるくないどころかThe Bawdiesなんか最初聞いたときはぶっ飛びました。これは行くぞって。でも世界の壁は厚かった。結局世界の壁は意外なところが崩しました。ノーマークだったBABYMETAL。それと最近はPerfumeが崩しつつある。

FAITHはボーカルが女性。The BawdiesやDYGLとそこの違いはある。もし海外でブレイクするならボーカルの人気が突破口になるかも。

英語圏の同じような女性アーティストが売れていない

カナダのSSWでカーリーサマーズっていうのがいます。2008年に14歳で素晴らしかったので、2009年ごろからブログで推してたのですが結局ブレイクしなかった。声質とサウンドがFAITHに似ています。

最近ではニュージーランドのインディーズのFazerdaze。2017年。この子もいい。83年のアズテックカメラっぽい甘ずっぱい音。

Fazerdazeいいでしょ。もう1曲貼っときます。こっちは2016年。ほんまにええんやけどこのレベルさえブレイクせえへん。

残念ながらこの子はアンリミテッドにはない。DL購入になります。

▼広告▼


チャートがラップばかりになった。ロックバンドは売れなくなった

毎週ビルボードUSアルバムチャートを見てると、ここ1年はベスト10のうち平均すると約8割がラップになってます。残りの2割がサントラとか、カントリーとか、ポップアイドルとか。ロックバンドはベスト10にほとんど入らなくなった。

2017年ごろのラップ比率は6~7割でしたが、よりラップ比率が高まってロックが衰退した印象があります。定量的なデータはとってませんが毎週見てるぼくの感覚です。

余談ですが、いまレコード売上のうちサブスク比率(スポティファイとか)は以下です。19年3月7日にドイツ連邦音楽産業業界が発表したデータ。

アメリカ 75%
ドイツ 46%
日本 15%

アメリカでは約8割の人がサブスクで聴いてる。有料ダウンロードとかフィジカルCDとか買ってる人は2割ほどです。それもコンサートチケットの同梱が多い。ライブチケット買うと有料DLの権利がついてくる。日本だけフィジカルが売れてる異常な世界。

ビルボードチャートの基準はどうなってるのか。サブスクかけ流し1500回再生でアルバム1枚売上とカウントしています。これはRIAA(アメリカレコード協会)の規定。だからBTSファンが複数台かけ流ししてチャート順位を上げたりしてる。

そういや韓国のBTS。19年4月27日付ビルボードUSアルバムチャートで1位になってました。アルバム売上23万枚。うちフィジカルが19万6千枚だそうです。

日本でも韓国のジェジュンという人が、19年4月2週目にアルバム売上5万枚ぐらいでオリコン1位になってました。

アメリカは日本の3倍弱の人口です。日本と同じ比率のK-popファンがいればアルバム売上15万枚は達成できる数字です。

個人的には日本でK-popが流行ってるという感覚はないのですが、日本におけるK-popと同じような売れ方をすると、アメリカでもチャートの1位が獲得できるという状況になってます。

なぜK-popは海外市場でそこそこ売れるのか? ①韓国内音楽市場が小さすぎて出稼ぎせざるを得ない②誇るべき文化がないので国策でK-pop布教にがんばる。

①の補足。日本の音楽市場は音源ビジネス3000億円+ライブビジネス3300億円=6300億円/2017年。一方の韓国は音源ビジネス500億円+ライブビジネス900億円=1400億円/2017年。ざっくり日本の5分の1です。概算ですが。

韓国人の海外での売り方。ユーチューブにアイドル的ルックスな人が(ジャニーズみたいな人)無料動画をバンバン上げる。無料動画でファンを増やしてライブに集客する。物販とライブで儲ける。

在日朝鮮人は50万人。在米朝鮮人は142万人。かれらが起点になって海外でのK-pop人気を牽引しています。彼らの後押しでなんとなくブームになってる気がする。現地の人もつられてちょっと聞いてみる。

閑話休題。

何が言いたかったかというと、いくら素晴らしいサウンド、ボーカルであっても、ロックバンドという需要がUSの音源市場には無くなっています。ロックの未来といわれるグレタヴァンフリートでさえ、ビルボードUSのチャートアクションは18年11月付初登場で3位。8万7千枚でした。ライブでの人気はすごいですが。

魚が泳いでないところに釣り糸を垂らしても魚は釣れません。

じゃあどうすればいいのか? K-popの売り方を参考にすればいい。無料動画+ローカライゼーション⇒ライブと物販で儲ける。音源では今の時代アデルぐらいしか稼げない。

結局、売るという定義がサブスク時代になって変わってしまったのでしょう。日本だけまだ変化しきれてないですが。

最後にもう一曲、FAITHのYellow Roadからの楽曲。これも爽やかでいい。Champ♪これ東京五輪のテーマソングでもいいかも。歌詞が合うよ。

いろいろ書きましたが、FAITHにはすごい可能性を感じます。BABYMETALみたいに突き抜けて欲しいです。

(関連記事)

【音楽業界の動向とカラクリがよくわかる本/大川正義/17年12月初版】
https://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07

【誰が音楽をタダにした?/スティーブン・ウィット/16年9月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2017-04-18

【グリン・ジョンズ/サウンド・マン】要約読書メモ
https://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2016-07-02

トラップ(音楽)とは?【USヒップホップの現在】要約まとめ
https://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2017-08-29

▼広告▼


シェアする

フォローする