北朝鮮から日本に届く弾道ミサイルは何発ある?「自衛隊の本当の実力/池上彰」より

池上さんの本は、わかりやすいです。たぶん中学生が読んでもわかるレベル。

読んでみて、防衛についていろいろ考えてみた。結局、専守防衛には無理があります。北朝鮮のミサイルは完全には撃ち落とせないみたいやし。

「殴ってみろ。殴り返すぞ」という攻撃力がないと、抑止力にならない。

ゲーム理論(囚人のジレンマ)ってあるじゃないですか。あれって「しっぺ返し」戦略が、最強プログラムと言われてますよね。

①最初は協調で戦う
②もし相手が協調なら、次の回も協調を行なう
③もし相手が裏切りなら、次の回は裏切りを行なう
④これを繰り返すだけ

攻撃力を持たないというのは、自分のターンを封印した状態。専守防衛じゃ、いつまでたっても相手のターンです。「しっぺ返し」ができない。仮想敵国からしたら、やり放題です。

日本も仮想敵国を射程におさめる核ミサイルを持つべきだ。そうじゃないと真の防衛はできない。

以下は北朝鮮のミサイル発射後のシュミレーション。



①北朝鮮がミサイル発射したら、日本への到達時間はわずか10分。

②弾道ミサイルを最初にキャッチするのはアメリカの早期警戒衛星。24時間体制で監視。

③発射から1分以内にミサイル情報が、防衛省と航空総隊司令部に届く。

④横田基地のある首都圏が着弾地点とする。

⑤通常は防衛大臣が安倍総理の承認を得て、自衛隊に破壊措置命令を出す。

⑥現在は、持続的に破壊措置命令を出しておく常時発令の状態になっている。

⑦ミサイルが打ち上っていく第一段階では自衛隊は迎撃しない。

⑧日本着弾まで残り8分。弾道ミサイルは大気圏の外、宇宙空間を飛行。ここから第二段階。

⑨速度の遅くなる頂点前後で迎撃を狙う。日本海に展開するイージス艦がやる。

⑩残り7分でJアラートで国民に伝える。

⑪残り6分でイージス艦によるミサイル迎撃開始が始まる。「SMー3ブロックA1」による。イージス艦が誘導できる。迎撃時間まで約2分かかる。誘導システムの都合上、イージス艦1隻につき1発ずつしか発射できない。

⑫着弾まで残り5分。再度Jアラートが避難を呼びかける。

⑬宇宙空間での迎撃失敗。日本着弾まで3分。ミサイル防衛の第三段階。ここから日本本土に配置されている「PAC3」で迎撃する。防衛範囲は約20~30キロ。

⑭PAC3迎撃ミサイルの最大射程は約15キロ。地上から15キロ上空が最高迎撃地点。ちなみに旅客機が飛行している高度が約10キロ。見える範囲での防衛。

⑮PAC3は弾道ミサイルが大気圏に再突入して、地上に到着するまでのわずかな時間に迎撃する。地上到達まではおよそ1分。迎撃に与えられた時間は数十秒。弾道ミサイルの速度はマッハ10。

⑯速度が速いだけでなく、弾道だけなので目標が非常に小さい。

⑰もし核が搭載されていたら、上空で迎撃してたとえ核爆発が起きなくても、放射性物質が拡散するという危険性が出てくる。

いかがでしたでしょうか。より高い高度にミサイルを打たれると速度が速くなり迎撃できない。一度に多数のミサイルを発射されると、これも打ち漏らしが出て対処できません。

けっきょく一番大事なのは、撃たせないようにすること。ゲーム理論じゃないけど、「しっぺ返し」が必要です。

以下にその他の読書メモを。



北朝鮮が持ってる日本に届く弾道ミサイルは何発あるのか?

そもそも北朝鮮は、日本に届く弾道ミサイルを1000発以上持っている。スカッドER、北極星2型、ノドン、ムスダンなど。日本を狙うとすればどこを狙うか?日本にある米軍基地。北朝鮮はアメリカが一番怖い。狙うとすればまずは日本海にいるアメリカの空母、韓国にある米軍基地。その次が韓国軍であったり、日本にある米軍基地。

北朝鮮の軍事力

陸海空軍合計で119万人。中でも力を入れてるのが約10万人いるとされる特殊部隊。北朝鮮の特殊部隊は、米軍の特殊部隊であるグリーンベレー(陸軍)や、ネイビーシールズ(海軍)と同等の実力があるといわれている。その中には日本語を操る対日戦部隊も1000人以上いるといわれる。

日本の自衛隊は何人いるか?

「もし日本が攻撃されたら、日米安保があるので米軍が守ってくれるのでは?」それは間違い。最初に出動するのは自衛隊。日本を守るのは自衛隊であり、その後アメリカが助けてくれるという構図になっている。自衛隊は17年3月末時点で22万4422人。このうち女性自衛官は1万3707人。

護衛艦の名前の決まり

ヘリコプター搭載護衛艦(空母みたいな)の艦名。いずも、いせ、かが、ひゅうが、など。昔の国の名前シリーズ。

2017年3月就役して話題になった「かが」。建造費は1200億円。全長は248m。戦艦ヤマトの全長が263m。東京都庁の第一本庁舎高さが243m。

護衛艦にはいろんなタイプがあり、タイプ別に名前の付け方が決まっている。イージス艦は山岳。あたご、こんごう、きりしま、みょうこう、あしがら、など。その他に気象(さみだれ、いなづま)、河川(あぶくま、とね)などがある。ちなみに潜水艦は「潮」、水中動物名など。

戦車の頭についてる数字は何か?

74式、90式、10式、16式など。この数字は何を意味してるのか?答えは西暦の年号。74式は1974年から使われるようになった戦車。10式は2010年。

航空自衛隊のスクランブル回数は1年間に1168回

2017年4月産経新聞より。空自の緊急発進は1年間で1168回。中国機が851回と最多。スクランブルは2機体制で行う。国を守るという使命で対領空侵犯の実任務をこなすが、何をしてくるかわからない相手に対峙するのは緊張する。

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