なぜSONY WF-1000XM3 は最高なのか?エアポッズプロとの比較で分析してみた。

WF-1000XM3購入したので、後輩のエアーポッズProと比較してみました。

つけ心地はエアーポッズProのほうが断然いいです。AirPods Proが約5.6g、WF-1000XM3が約8.5g。ソニーはアップルの1.5倍の重量です。アップルは大きさも丁度よくて耳に吸い込まれるようにフィットします。イヤピースは両方ともMサイズなんだけどソニーはつけるときなんか太い。耳穴広がる圧迫感がある。ねじ込まんとあかん。もちろん個人差はあります。

SONYとBOSEの装着感って圧倒的にBOSEがいいじゃないですか。それと同じぐらい差がある。SONYってヘッドホンは側圧強いし、イヤホンは耳の形状に合わす気なくて痛くなるし。スペックはいいので今後は装着感を追及してほしい。

XM3はノイキャンきつめです。名機「MDR-EX31BN」では感じなかった船酔い感が少しある。エアポッズは後輩曰く耳がキーンとするそうです。「ノイキャン緩くしたらええやん」というと「エアポッズは調整できないんですよ。有りか無しかだけ」とのこと。ちなみにXM3は20段階で調整できる。無駄にハイスペックw。

アップルとソニーのノイキャンワイヤレス。日本で売れるのはエアーポッズプロの方でしょう。

なぜか? iPhoneのシェアは世界総計でわずか20%しかありませんが、日本は68%です。

国名 iPhoneシェア アンドロイドシェア
世界総計 20% 72%
日本 68% 32%
イタリア 14% 81%
ドイツ 17% 80%
フランス 21% 73%
アメリカ 40% 58%
中国 17% 83%

iPhoneユーザーはエアーポッズプロに流れて、アンドロユーザーはソニーにいくとおもう。

iPhoneって富裕層向けです。世界のスマホ代は先進国でざっくりパケ放題で2~3千円/月+スマホのローン代。iPhoneはアホみたいに高いので富裕層しか買わない。だから世界のシェアは20%しかない。日本はキャリアがわからんようにセット販売して月額1万円とかぼったくってる。だから7割もiPhone使ってる。

すいません。話が横にそれました。「なぜSONY WF-1000XM3 は最高なのか?」

以下に感じたことを書いてみます。



XM3は音楽を聴く楽しみを取り戻してくれた

とにかく音がいいんです。後輩のエアポッズプロとの比較。スマホは「エクスペリアX vs iPhone8」です。比較した楽曲は以下。

・クイーン:地獄へ道づれ アップルはベースの音がソニーの3分の2ぐらい。
・マイケルジャクソン:スタートサムシング イントロのハイハットがアップルは弱い。
・スピッツ:ロビンソン アップルはアコギやボーカルの艶さがない。
・イーグルス:ホテカル アップルはアコギの艶がない。

まず音量がちがう。スマホ音量はソニーが半分弱=アップルは7割ぐらいで同じ音量になる。さらにアップルは低音弱し。高音弱し。ソニーで聞こえる音が聞こえなかった。う~ん、これどうなんだろう。会社の静かな事務所でこんなんだったら、外に出たら全く聞こえないと思うけど…。

まあそんなに厳密に比較したわけじゃないです。音源はこっちはスマホに落としたオフラインのリマスター音源だったりしますが、「それリマスター?」とかイチイチ確認してないし。もっといえばDSEEHX(疑似ハイレゾ)とかクリアベースとか、ソニーだったらできることがアップルはできへんから公平な比較になってない。まあイコライザぐらいは多少いじってるでしょうけど。

続いて音楽を聴く楽しさについて。視聴環境変遷の観点で。

XM3は音楽を聴く喜びを取り戻してくれました。順番に説明していきます。音楽を聴く環境の変化が前提としてありますので。

2009年ごろSONY がハイエンド製品のウォークマンXを出します。ノイキャンでDSEE。これは衝撃でした。オーディオマニアでもない一般人(ぼくのこと)が、5万円のDAPでめっちゃいい音が聞ける時代になった。

一般人の音楽の聞き方は、CDを購入もしくはツタヤで借りてDAPに落とすというパターン。ぼくの周りの音楽好きは、DAPやパソコンにCD数千枚の音源を保存してました。これによりCDコンポを聞かなくなって、PCスピーカーか有線イヤホンで音楽を聴くようになりました。音楽をデータで聴く時代です。

2010年代、1~3万円の素晴らしい有線イヤホンによって音楽が生き返る。カセットテープ時代に聞き取れなかった音、安物のイヤホンで聞き取れなかった音、これらが聞き取れるようになった。高ビットレートのデジタル音楽と高品質のイヤホンによって音楽再生。

これが面白くて小遣いの範囲で一般人でも数本のイヤホンを持つようになった。SONYのウォークマンでノイキャンハイレゾで聞く時代になった。とくにDSEEHXは疑似ハイレゾ。普通の音源がハイレゾになる。ベビメタのギミチョコかけると、ギンギンでギャンギャンの金属感です。初めてギミチョコをDSEEHXで聴いた時の感動は、今でも覚えてます。

時は流れて2017年。サブスク時代が始まりました。音質暗黒時代の始まりです。というか等価交換でした。聴ける音楽の数は爆発的に増えたけど音質が悪くなった。イヤホンの問題です。

音質悪化の意味を説明します。サブスクはウォークマンで再生できません。スマホのみ。スマホでしばらく有線イヤホンで聞いてました。しかし約半年の使用でスマホのジャック部の接触が悪くなる。有線イヤホンが使えなくなった。スマホのジャック部は弱かった。iPhoneなんかはイヤホンジャックすら無くしてしまった。ちなみにスマホはずっとエクスペリアです。

サブスクはスマホでしか使えない⇒スマホで有線イヤホンはヘビーユースできない。

それでワイヤレスイヤホンを探しました。ノイキャン&ワイヤレス&aptx。全部同時にかけて6時間のバッテリーというスタミナ。SONYの名機「MDR-EX31BN」です。1万円弱。これを超えるワイヤレスイヤホンが出なかったので3年間使ってました。音は1万円レベル。2万円レベルの音は出ない。

問題がありました。サブスク音源はイコライザ調整ができないんです。

・サブスクアプリにはイコライザ機能がない。
・スマホのイコライザはソニーの音楽アプリには使えるが、サブスクには使えない。
・古いイヤホンなのでヘッドホンアプリ(イコライザ機能あり)対象機種じゃない。

要は音質が良くてスタミナがあるノイキャンワイヤレスなイヤホンがなかった。BOSEもNUARLも完全ワイヤレスだけどノイキャンがない。

そこに「SONY WF-1000XM3」の登場です。19年7月に発売されてとにかく評判がいい。

いったい何がいいのか? 感じたのは以下。

「疑似ハイレゾのDSEEHX、高音質のイコライザ、クリアベースなど、有線イヤホン&購入音源&ウォークマンでしかできなかったことが、完全ワイヤレス&サブスク&スマホでリーズナブルにできるようになった。ベビメタのギミチョコ聞くと、ギンギンでギャンギャンな金属感、ドコドコと腹に響くバスドラ音が復活した」

エアポッズプロとの比較は以下。完全ワイヤレス+ノイキャン以外の特徴です。

アップル:圧倒的な装着感+ブランド

ソニー :普通音源をハイレゾにアップグレード+サブスクをイコライザできる

音質よく音楽を聴くということは、こんなに素晴らしいことだったのかと。失われていた音楽を聴く楽しみが戻ってきました。

わずか数日聞いただけですが、以下の新発見がありました。ド定番の音源ですが。

・ビリージョエル「ニューヨーク52番街」ラストの曲「52nd street」。曲が始まるときビリージョエルが何かしゃべってます。今まで40年間、聞き取れてなかった。

・イーグルス「ならずもの」の2曲め「21歳」。曲の初めにバーニーレドンがなんかしゃべってます。これもずっと聞き取れてなかった。

なんていうかBOSEの有線ヘッドホンより音ええやん。

いや、本当はイヤーピースがいいだけかもしれません。付属のトリプルコンフォートは低音がかなり強くなるし。それと「ビクターの犬」みたいに傾聴するから聞き取れただけかもしれません。このイヤホンにはそういう気持ちにさせる何かがある。それが何かはわかりませんが。

以下に使ってみて感じたことを。



Android 8.0以降の端末ならAACできるよ

XM3にaptxなくて悲しみにくれてました。いろんな人が書いてるのでご存知と思いますが、今はアンドロでもAACできるようになりました。Android 8.0.0以降のバージョンからですが。

aptxなくてもAACでいいじゃないですか。SBCはさすがにイヤやけど。んでエクスペリアXはAndroid 8.0.0なのでコーデックの変更できます。画面は違うかもですが、このサイトに変更方法書かれています。

https://rezv.net/android/39335/

「設定」⇒「システム」に、「端末情報」があります。ここを7回タップすると隠しコマンドの「開発者向けオプション」が表示されます。それをオンにして下の方にスクロールする。「Bluetooth オーディオ コーデック」の項目をタップ。ここでAACを選ぶ。

アマゾンミュージックアプリ使う人は、エアーポッズproはイコライザ不可なのでソニーXM3一択。

後輩に聞くと、エアポッズプロはイコライザ機能がないので、アマゾンミュージック音源のイコライザ編集ができないそうです。iPhoneにプリセットされたイコライザはアップルのアプリ音源のものしかイコライザ変更できない。

SONYもエクスペリア&ソニー製イヤホン(EX31BNとか)は同様で、サブスク音質暗黒時代でした。しかしXM3とかはイヤホン自体にイコライザ機能があるので、アマゾンミュージックなどの他社アプリサブスク音源も、ブリブリとイコライザがいじれます。これがXM3最大のメリットだと思ってます。

家の中はいいんですよ。外で低音を上げようと思ったら、イコライザがないとどうしようもない。ペラペラ音になってしまう。

一番シェアの大きいアマゾンミュージックのイコライザができないことは、エアポッズプロ最大の弱点です。

XM3のDSEEHX(疑似ハイレゾ)はイコライザとトレードオフ

少し前のウォークマンとかは、DSEEHX(通常音源をハイレゾにアップグレードする技術)とイコライザが同時にできてたと思います。

XM3はヘッドフォンアプリで、完全ワイヤレス初のDSEEHX設定ができます。しかしこの設定には落とし穴があります。以下のサイトに詳しいですが、イコライザとのトレードオフです。

https://tecstaff.jp/2019-07-17_wf-1000xm3_review.html

DSEEHXは「オン&オフ」じゃなくて「オート&オフ」です。オートはある一定条件化でしかオンにならない。コーデックがSBCまたはAAC、かつイコライザオフです。

同時なら最強だったのですが。それでいろいろ聞き比べました。するとDSEEHXじゃなくてもイコライザで好きな音にいじれば、そっちのほうがいいと思う。

XM3ヘッドホンアプリはスマホでオフ状態でも使えるのか?

これ音楽鑑賞上の死活問題です。すぐに確かめました。Amazon Music Unlimitedアプリ音源を聴いてます。同時にイコライザ調整をしたいので、イヤホンアプリを立ち上げて音質調整を行います。んでバッテリーがもったいないのでイヤホンアプリ落としますよね。その状態でイコライザとかフラットに戻らないのか?

結論は戻りません。裏で動いてるのかイヤホンアプリで設定した音質は、アプリをプチって消しても設定状態を保ってくれます。これはよかった。

Windows10をXM3で聴いてみると音が悪かった

パソコンのBluetooth接続。XM3を接続してみると音が悪かった。ヘッドホンアプリ(イコライザ調整とか)もスマホには使えるけどPCでは無理っぽいです。なのでいい音で聴こうとするとスマホ音源になります。

風切り音がひどかったXM3

ノイキャンをフルで効かすと風切り音がビュービューと凄いです。以下の公式サイトのような設定をするだけですが、ちょっとわかりにくい。左マックスがノイキャンフル効きですが、右に一つ動かすと「風ノイズ低減」になります。海沿いの強風でも風切り音なくなりました。

https://knowledge.support.sony.jp/electronics/support/articles/00229342



日経パソコン10月28日号完全ワイヤレス特集ではイチオシだった

左上のイチオシ。解像度が高いと。AirPods Proが出る前ですが。

最初ペアリングが上手くいかなかった

30分ぐらい格闘しました。初期充電後にイヤホンを取り出して、7秒タッチするじゃないですか。でもスマホ側で機器認識されないんです。できないんでNFCもやってみた。これも認識されない。初期不良かと焦ってあれこれ試しました。結果7秒間タッチしなくても充電器から出して耳にはめるだけで機器認識してくれた。

細かいことは忘れましたが、あれやこれやいじってるとなんとかなったという。しかしペアリングできへんのはけっこう焦ります。

近所の家電量販店で買ったので、最悪は持ち込んで「できへんやんか」と文句いえばいいだけなんですが。こういうときリアル店舗で購入してるとすごく安心です。

右のイヤホンから音が出ないトラブル

会社出るとウキウキです。さて今日は何を聴こうかと。しかし再生ボタンを押しても右耳から音が出ない。焦りました。音楽がないとウォーキングしてても楽しくない。この日は速攻で家帰って、イヤホンの音が出ない原因を探りました。

基本的にはバッテリー不足で充電したら治りました。

ただ症状がちょっとおかしい。左は100%あるのですが右だけゼロ%。朝の通勤時に使いました。それを外してケースに戻さず帰社時に装着した。ケースに戻すと充電しちゃうのでバッテリー寿命を延ばそうと思っただけです。

イヤホン本体は6時間寿命なので、2日に1回ケースに戻して充電しようと決めてました。

イヤホン外すと5分間でオフになる設定してるのですが、なぜか右だけオフにならなかったみたいです。うーん。ハイテク製品は気難しいです。

リカバリー方法はこちら。
https://knowledge.support.sony.jp/electronics/support/articles/00229323

イヤホンの周りにあるものとの接触状況で、装着してると(オフにならない)判断することがあるそうです。

口コミ掲示板には、ケチケチせずにちょっとしか使ってなくてもケースに戻しまくってバンバン充電していい。それでバッテリー寿命は縮まないっていう記事を読みました。それなりに納得したのでそうすることにしました。楽しみな帰社時に使用できないと一日へこむので。

電池寿命に関する掲示板記事。https://bbs.kakaku.com/bbs/J0000030671/SortID=22802849/

いろいろ書きましたが、自信をもってお薦めします。少なくともぼくは、これを買って幸せになった。今度記事にするつもりですが、イヤーピースを変えると音がすごく良くなりました。一生このまま、このイヤホンの音質でいいと思えるぐらいに。ほぼ完璧です。

SONYにお願いしたいのは4つ。①XM3を軽くしてほしい ②使用可能時間を伸ばしてほしい ③音切れを少なくしてほしい ④充電ケースの電池残量を見える化してほしい。です。

軽くすると、使用可能時間が短くなったり、音質が悪くなるのかもしれません。トレードオフにならない範囲で改善して欲しい。③と④は是非がんばってほしいです。

⇒19年11月26日アプデで「充電ケースの電池残量を見える化」されました。スマホのアプリで確認できる。さっき見たら70%やった。これ便利や。ソニーが本気になっとる(笑)。

(関連記事)

なぜCP360(スピンフィット)を装着したWF-1000XM3は最高なのか?
https://book-jockey.com/archives/5460

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『なぜSONY WF-1000XM3 は最高なのか?エアポッズプロとの比較で分析してみた。』へのコメント

  1. 名前:Speakeasy 投稿日:2019/11/09(土) 19:58:51 ID:f5e32ab79

    私はまともなヘッドホン、イヤホンを持っていないので、40周年記念のウォークマン購入に合わせて何か買おうと画策しています。
    YouTubeでガジエット系の動画を沢山観ているので、WF-1000XM3の素晴らしさは何度も見聞きしていました。
    但し、先ずは有線で、しかもオーバーヘッド型のMDR-1AM2(ノイキャンではない)辺りを狙っています・・・が、まだ迷っています。まあ、迷うのも楽しみの1つですよね!

  2. 名前:Speakeasy 投稿日:2019/11/09(土) 20:55:52 ID:f5e32ab79

    忘れてました・・・Amazon Music HDは、確か90日間は無料だったので、速攻で試してみました・・・と言うのはこの前お伝えした通り・・・Amazon Fire TVでHD生活が出来るかもしれないと淡い期待をしたのですが、iPhoneは元より、結局Fire TVのOSもHDに対応しておらず、これまた速攻で解約(90日は無料期間は続きます)しましたとさ(笑)

  3. 名前:don 投稿日:2019/11/09(土) 21:52:16 ID:fbff08e21

    Speakeasyさん、こんばんは~
    ご存知のようにウォークマンのジャックは強いので、有線に耐えれます。
    ウォークマン + 有線の2万以上のヘッドホンが音質最強でしょうね。
    ただ冬場はマフラーとかして、有線のタッチノイズが…
    やっぱ完全ワイヤレスはラクチンですよ(笑)。
    ただ音切れがあります。とくにコンビニ周辺は確実に途切れます。
    難しいところですね。ラクチンを選ぶか、音質を選ぶか。

    さすがにHDまではいらんかなと思ってます。
    なんせ昔はノイズだらけのLPとか、カセット使ってた世代なんでw。
    デジタル音源も64kbpsと128kbpsの違いはわかりますが、
    それ以上はわかりにくいです。
    Amazonアンリミテッドの256kbpsあれば十分だと思ってます。
    あとはイコライザで好きな音にいじればいいのかなあと。
    やっぱ好みの音は個人差がありますしね。聞いてるジャンルの違いもあるし。