【シリコンバレー式自分を変える最強の食事】要約まとめ

よくいわれることですが「あなたはあなたが食べるもの」という一冊です。

しばらくビジネス本ランクの1位にいたベストセラー本。

『大げさに聞こえるかもしれないが、あなたの食べるものはあなたの体重のみならず、IQ(知能指数)、ストレスレベル、病気の危険、パフォーマンス、老化、そして意志力までの基礎なのだ』

訳者のあとがきが簡潔にまとめてます。

本書のかんたんな要約

バターコーヒーを飲むことを中心とした「完全無欠ダイエット」が、いまや世界的に評判となっている。アメリカのIT企業家でバイオハッカー(自分の体を数値化&徹底分析する人)が開発した方法は、多数のメディアで話題となり、セレブがこぞって実践するなど大ブームだ。

ダイエットのあらましは、プログラムに従った1日3食を2週間続け、朝食はバターコーヒー(完全無欠コーヒー)にするというもの。

開発者はシリコンバレーの寵児だったが、肥満と体調不良に悩まされ自分の体で実験、心身のパフォーマンスを向上させる方法をさぐった。

世界レベルの医学博士や栄養士の研究を総合してたどり着いた集大成が、本書「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」である。

理論面としては、著者は多数の研究を参照総合し、最新の知見を反映してる。このダイエットの一部は、すでに日本でも流行っているケトン式食事法と同様の原理で組み立てられている。

炭水化物(パンや白米、パスタなど)の摂取を減らして、中鎖脂肪酸(ココナッツオイルなど)を多く摂取することによって、「糖ではなく脂肪を燃やしてエネルギーに変える有益な状態」をつくりだすというものだ。

本書の2週間プログラムでは(メニュープランやレシピあり)、炭水化物は毎日30グラム以下(白米でいうとお茶碗半分程度)に抑え、週に1日は100~150グラム(お茶碗2~3杯程度)摂ることを推奨している(ただし夜に限る)。

そしてもう1つ著者が重視してるのが断食(ファスティング)だ。一般には1日おきの断食や、朝食抜きで昼過ぎまで食事を摂らない断続的ファスティングの、減量効果や集中力増強効果が知られている。

だがビジネスパーソンがこんなことをしていては、空腹で午前中のパフォーマンスはがた落ちになる。そこで著者が考案したのが、朝1杯のバターコーヒーを飲むという方法なのだ。

腸内の「痩せ型」細菌を養う抗酸化物質が豊富で、インスリン感受性を高める(血糖値を安定させる)などの効果があるコーヒーに、バター(大さじ2杯まで)とココナッツオイル(大さじ2杯まで)を混ぜて良質の脂肪を摂取するというものだ。

良質の脂肪を十分に摂っている限り、脳はむやみに空腹感を起こさず、ファスティングの状態が持続するので、腹を空かさずに断食のメリットが得られる。

使うバターはグラスフェッド(牧草飼育)のウシからとれたものがベストだ。2015年10月現在、アンカーバターの製造者であるフォンテラ社のバターがネット通販で買える。

これらニュージーランド産のバターは、基本的にグラスフェッドと考えられる。もし入手できなければ、ブレス産バターやイズニーバター、セーブルバター、エシレバターなど、飼料のよく管理されているAOP認証のものや、できるだけ牧草飼料の割合の高い高品質のバターがおすすめとのこと。白いバターより黄色いバターのほうが栄養豊富だという。

バターの入手が難しい場合は、ココナッツミルク大さじ4杯と、MCT(中鎖脂肪酸)オイル大さじ1~2杯でも代用できる。

そして昼食を13時ごろに摂ったら、夕食はその後6時間以内に摂るのが望ましいので、19時ごろに摂ることになる。これで次の日13時までバターコーヒー以外飲まなければ、夕食から次の昼食まで18時間のファスティングができて、大きな減量効果や集中力増強が期待できる。

ほかにも最新の食の科学を説きながら、野菜はできるだけ大量に食べること、できるだけ「毒」の少ない食材を選ぶこと、グラスフェッドの肉を食べることなどをすすめている。とくにニュージランドやオーストラリアの牛などは牧草主体で育てられているようだ。(とにかく遺伝子組み換え飼料を食べた動物のものは、肉でもチーズでも食べたらダメ。それがあらゆる体の不調につながる)



睡眠は6.5時間がベスト

アラームを使わずに体が眠るままにしていたら、人は人生の約34%を寝て過ごすことになる。

・多くの人がまだ「良い眠り=8時間連続で眠ること」と考えているが、カリフォルニア大学の睡眠に関する研究論文や、110万人の老化に関するデータを見直すと、「一晩に6.5時間よりも長く眠るべき統計学的な理由はない」と結論づけられる。むしろ6.5時間睡眠の人のほうが、8時間睡眠の人より長生きだった。

・睡眠は量より質が大切だ。よい眠りを欠けば、太ったり、心臓病やがんを発症しやすくなったりして、死のリスクがかなり高まるのに対し、良質の睡眠は心身にたくさんのメリットをもたらす。

一晩ぐっすり眠れば、そうでない場合と比べて、運動速度が20%改善されるし認知課題への新たな洞察を得る能力を50%高める。加えて肌の健康と若々しさを保ち、インスリン分泌を最適に制御し、健康な細胞分裂を促し、スポーツ選手のパフォーマンスを向上させる。

太った人とは何なのか?

太った人と動物は、ファーミキューテス門に属する細菌を過剰にもっている。これにはヨーグルトや、たいていの善玉菌食品にみられる乳酸菌も含まれる。こうした細菌は体に必要ながら、もし活発すぎたり、特定のタイプのものだったりすると、脂肪がつきやすくなる。

当然痩せた人にはファーミキューテス門の細菌が少なく、バクテロイデス門の細菌が多い。バクテロイデス門の細菌は買うことはできないが、天然の栄養素を含んだ食物を摂ることで容易に生成できる。それはポリフェノールだ。ポリフェノールは痩せ型細菌を増やす。

ポリフェノールは抗酸化物質で、バクテロイデス門のプレバイオティクス(善玉菌を増やす食物成分)の、働きもする。有色野菜にも見られるが、洋食で最大のポリフェノール源といえば、断然コーヒーだ。ポリフェノールを食事にもっと加えることで「痩せ型」細菌を養える。

⇒ポリフェノールは緑茶にも多いです。

アルコールの体への影響

ウォッカ、ジン、テキーラ、ウイスキーは毒が少ない。これらは糖と反栄養素という、アルコール飲料がたいていハイリスクとされる原因2つの含有量が最も少ない。ジュースなどの糖の爆弾を投下しないこと。

次にいいのは辛口のシャンパンと辛口の白ワイン。赤ワインやビールよりずっと安全である。

ワインは除去しきれない酵母とヒスタミンをたっぷり含むから、酵母が増殖し頭のもやもやを引き起こし、ヒスタミンが頭痛と頭のもやもやと腹のぜい肉の原因となる。赤ワインの最大の問題は、カビ毒のオクラトキシンAが含まれてるかもしれないこと。赤ワインが白ワインよりカビ毒濃度が高いのは、カビは果実の外側に生えるもので、赤は白と比べて色素とタンニンを抽出するために皮との接触時間が長くなるからだ。

ビールはアルコール飲料によくある毒素のほとんどが含まれている。ビールを飲むとパフォーマンスはがた落ちになり、激しい食物への渇望がかきたてられ、減量するのが至難のわざになる。

おまけにあらゆる穀類の毒素と、ワインや未検査のコーヒーよりも多くのオクラトキシンが含有されている。だてにビール腹という呼び名があるわけじゃない。



遺伝子組み換えは何が問題なのか

遺伝子組み換え(GMO)が普及した過去30年間に、アレルギーは400%増、喘息は300%増、注意欠陥多動性障害(ADHD)は400%増、自閉症スペクトラム障害は1500%増になった。

科学はまだGMOとこれらの健康問題にはっきり関連があるかどうか結論をだせてないが、安全だと証明されるまで、このような食品は避けることをすすめる。

ミルクは低温殺菌で健康問題の元凶になる

低温殺菌は有害な加工法。ミルクを約65度で30分ほど加熱してから、約13度以下で保存する。この工程は汚染の小さなリスクを低減するが、同時に有益な善玉菌を絶滅させ、乳たんぱく質を変性させ、要するに牛乳を栄養源から健康問題の元凶へ一変させる。

低温殺菌はミルクの含有ビタミンを減少させることに加えて、乳糖を体内吸収が速まるβラクトースへ転換して、血糖値を急上昇させる。含有カルシウムを人体が吸収できないように変化させ、主要な乳たんぱく質も変性させてしまう。

有害なミルク加工法は、均質化(ホモジナイス)もその一つだ。生のミルクはクリームが他部分と分離して自然に表面に浮き上がってくる。そこでミルクを棚置きできるよう安定させるために、クリーム部分の分離を抑える工程ホモジナイスだ。

この慣行にも悪影響がある。ミルクは元来キサンチン酸化酵素(XO)という潜在的に有害な酵素を有してるが、非均質化ミルクを飲んだ場合には、体がこれを効率化よく分解し、血流に入らないようにできる。ただ均質化した牛乳では、球状の脂質がXOを取り巻いて体内で分解できなくなる。その原因はまだわかってない。

チーズはミルクから加工される過程で毒素を蓄積するせいで、さらに問題が大きい。チーズは酵母菌やバクテリアの働きを利用してつくられているが、その組み合わせが生む毒素は、人間をさまざまに害する。アメリカでは、チーズの40%以上にカビ毒が見つかっている。

体型は9割がた食べ物で決まる

運動は体型を決める最大の要因ではない。体型の80~90%は食べ物によって決まる。たいていの人はほぼ運動をしなくても、たくましく引き締まった肉体を手に入れられる

体の組成はカロリー摂取量で決まるのではない。むしろホルモン(と腸内細菌)が体型を決めるのだ。したがって運動を睡眠や食事のように「ホルモン調整の一つのツール」と見なすのは理にかなっている。

レスポンシブ広告

シェアする