舞妓遊びの料金はいくらなのか?~「京都のお値段」より

舞妓遊びの料金いくらなのか

舞妓さんと遊んでみたい♪
みなさん、そう思われませんか?

というか京都で飲むこともほとんどないので、祇園とかで飲んだこともありません。年に数回、新快速で帰りやすい京都駅ちかくの飲み屋で飲むぐらいです。

風情のある川床でも飲んでみたいですなあ。アユとか食べなら。安く雰囲気だけ味わうなら、川床のスタバとか、川床のショットバーもあるようです。

舞妓さんと一番安く飲む方法は、本書によると1800円だそうです。どの花街(後述する)もそれぞれ趣向を凝らしてビアガーデンを開催してまして、上七軒のビアガーデンが代表的存在。毎日6人ほど舞妓、芸妓が当番でテーブルに来てくれるそうです。生ビールと二品料理がセットで1800円。ただしググってみると生ビールが1杯1000円、料理も全30品が1000円です。そのへんのビアガーデンよりは高くなる。

なぜ京都は老舗の旦那が長く続くか、著者の推論が面白かった。彼らはフェイスブックみてると、芸舞妓をつれて着物であっちへ行ったりこっちへ行ったり。生態がよくわからない。東京や大阪のオーナー企業社長は昼間はスーツで働いてる。なんで着物であっちいったりこっちいったりする種族が、京都では多数生きながらえるのか。

京都の「田の字地区(中心部)」は、公示地価より実勢の地価が3~4倍になると。固定資産税は公示地価で決まる。保有してる資産価値に比べて支払う税金が少ないそうです。

京都の土地は需要が高い。高さ制限もある。古くからの店や家が多く売りに出ない。代々の土地を持っていて、うまく活用できると、あまり経費をつかわずに旦那でいられる。それが京都の文化を守る。

以下に読書メモを。



京都には花街が5つある

祇園甲部、宮川町、先斗町(ぽんとちょう)、上七軒、祇園東と5つある。5つの花街がそれぞれの特徴と魅力を持ち、お客さんを虜にする。

舞妓さんになる方法、標準コース

舞妓、芸妓はどう違うのか。
舞妓、芸妓さんになる標準コースは(花街によって微妙に違う)おおむね以下。

まず「置屋(おきや)」に所属し、舞妓になる前に「仕込み」と呼ばれる養成期間がある。1年ほどの間、舞や三味線などを稽古したり、地方出身者なら方言を直して京言葉を覚える。たいてい中学を卒業後に花街にやってくるので、16歳~17歳ぐらいまでが修業期間となる。

そして晴れて「店出し」、舞妓デビューする。先輩の芸妓さんが新人舞妓を教育し面倒を見る。一般的には店出ししてから6年半は奉公、すなわち置屋に住み込みでつとめる。その間20歳前後に「襟替え」をして芸妓になるので、16~20歳ぐらいまで舞妓さん、そこから3年半ぐらいは住み込みの芸妓さん、そして23歳ぐらいで奉公期間が終わり、置屋から独立に必要な着物などを頂いて、自前の芸妓さんとなる。

舞妓さん、奉公中の芸妓さん、自前の芸妓さんでは雇用形態が大きく異なる。実は舞妓さんと奉公中の芸妓さんには給料は支払われていない。無給の住み込み。その代わり生活費全般はいうまでもなく、高価な着物、かんざし、履物、髪結い、着付け、さらには踊りや三味線といった芸事の稽古代にいたるまで、必要な一切の経費を置屋が負担する。

舞妓の正装である黒紋付は一式で800~1000万円する。黒紋付だけでなく、色紋付、二つ綿入れ、一つ綿入れ、単衣、絽(ろ)、それぞれの引きずりを何枚か持たなくてはならないので、それだけでも十分に家が建つ。このような置屋の莫大な投資を回収するために、6年半の奉公期間がある。対して自前の芸妓さんは、売上は自分のものであるが経費も自己負担。

ある上七軒の芸妓さんは、中学卒業後上洛して舞妓を目指した。仕込みの間は財布を持っていなかったそうだ。近くのお菓子屋さんに行っても、文房具屋に行っても、お金を自分で払ったことがなく、後から置屋が支払っていた。舞妓になっても必要なお金はすべて置屋が面倒をみる。そのかわり頂くものはお小遣い程度だ。お座敷が多くても少なくてもこの条件は変わらない。

京都の誇る花街の接客術は、実のところこの経済システムによって成り立っている。年端もいかぬ舞妓さんは、夢を売る存在である。生活がかかっていて現実的なお金の算段など頭にあっては、お座敷の客はたぶん興ざめだ。舞妓さんには財布も持たせず、彼女らはモノの値段も知らない。ガツガツと営業もしない。浮世離れした若い舞妓相手に、お客はお座敷で夢のようなひとときを過ごす。



舞妓さんの値段、花街のお茶屋の価格はいくらなのか?

花街の料金表づくりは不可能だとみんないう。街によって、店によって、紹介者によって違ってくる。基本的に一見さんお断りで、濃い人脈に紹介されればお得になる。著者はお茶屋遊び歴20年のAさんに紹介してもらい、お茶屋遊びを敢行した。

場所:風情ある数奇屋造りのお茶屋の、坪庭の見える立派なお座敷。

人数:著者とAさんの男2人

相手:舞妓さん、芸妓さん、地方さんの3人。

食事:近くの料亭からの仕出しオーソドックスな京懐石に現代的なアレンジ

時間:5時30分スタートで夜中の12時まで遊ぶ

内容:水物までフルコースを頂いた後、お座敷で舞妓さんの舞、次いで芸妓さんの舞の披露。洗練の極みを見て感嘆。凛としたたたずまいと色気の共存、西陣の粋という着物から髪飾りまで、チープな要素がひとつもない。舞のあとは恒例のお座敷遊び。

芸舞妓と向かい合って三味線の音に合わせて袴を取り合う「こんぴらふねふね」、虎と加藤清正とおばあさんのいずれかになって、ジャンケンの要領で戦うゲーム、など。負けるたびに杯が進む。6時間半にわたって、遊び続け、酒を飲み続け。

請求額は244,836円。
内訳は以下。
お花代:121,176円
ご飲食代:71,820円
宴会ご祝儀お立替:51,840円

(ご飲食代)

税抜き一人あたり33,250円。1人あたり6000円の席料込。店によって違うが、この店は宴席席料が1人5000円、二次会で3~4000円。今回は6時間半なので9000円であるが6000円に割り引かれている。酒はとにかく長居して、そうとうに呑んだ。なので飲食代は高くなる。

(お花代)

税抜きで112,200円。これは舞妓、芸妓、地方の3人の料金。1人あたり37,440円。一般的には一次会の宴会で踊りを披露しお酌をするなら、1人3~4万円。お茶屋を二次会として使い、舞を舞うなら2万円というところ。

「ご飯食べ花」はお客さんと「ごはん食べ」に行くときのお花で、白塗りではなく、衣装も普通のお着物。しかし夕方に待ち合わせて食事のあともう一軒となるので、拘束時間は長くなる。1人お願いしてだいたい4~5万円が相場。

ほかに二次会のバーに来ていただく場合は「普通花」。1人お願いして2~3万円ほど。

著者の場合は6時間半なので、宴会花3~4万、二次会2万で定価は5~6万ほどになるが、Aさんの紹介で3万7400円に割り引かれている。

(宴会ご祝儀お立替)

これは踊りを披露する時だけ支払うもの。今回は3人をお願いしたので、1人1万6000円(税抜き)だけついた。

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