アメリカの次の大統領はこの人の可能性が高い

トランプさんがいう「ディープステート」ってあるじゃないですか。官僚機構とか情報機関とか。選挙で選ばれた政治家とは別に、国家の政策や方向性を裏で実質的に動かしているとされる勢力のことです。アメリカだったら「軍産複合体」。いわゆる軍需産業です。「軍需産業と政府の結びつきが過度に強まると、民主主義に悪影響を及ぼす可能性がある」とアイゼンハワー大統領は退任演説で警笛を鳴らしました。ケネディ暗殺でも関与がささやかれています。

本書によると、エプスタインのファイルにはトランプの名前があって、25年2月米国のボンディ司法長官が報告。その後トランプの動きがおかしくなってイーロンマスクと関係悪化。トランプは軍産複合体にそうとう譲歩したと。

一方で、軍産複合体の新旧交代が現在進行中で、新世代の軍産複合体はテック産業のサブスクなので、常に戦争してミサイル発射してなくても儲かる。ここら辺の人が担いでるのが、もしくはその次の大統領ということでした。

本書の著者は副島研究所の人なので「米国から中国へ覇権は移る」派の人。今後米国は借金まみれで戦争はできない(ここらへんは吉田繫治が最近詳しく解説してる)し、切っても切れない貿易のつながりがある、なので米中戦争は起こらないと。

新・軍産複合体

シリコンヴァレーの大立者であるピーターティールとイーロンマスクが、旧態の軍産複合体に代わって自分たちが軍産複合体に食い込もうとしている。ティールとマスクに、ティールが引き立てたパルマ―ラッキーという新世代の天才が加わって、彼らの創設したバランティアテクノロジーズ社、スペースX社、アンドゥリルインダストリーズ社が、国防総省や米軍が進める軍の近代化や巨大プロジェクトに参入し巨額の契約を結び、これまでの軍産複合体を追い落とそうとしている。

25年1月のバイデン大統領の退任演説は「アイゼンハワーの60年後、私はアメリカに真の危険をもたらす可能性のあるテック産業複合体の台頭を懸念している。米国民は虚偽の雪崩に埋もれ、報道の自由は崩壊、ソーシャルメディアはファクトチェックを放棄。真実は権力と利益で覆い隠された。アメリカはソーシャルプラットフォームに責任を負わせなければならない」

シリコンヴァレー発の巨大テック企業の重要人物はこれまでほとんど民主党支持だった。2024年の大統領選挙後、シリコンヴァレーの巨大テック産業は軒並みトランプ支持を表明した。手のひら返しされたことへの恨み節か。

代表的な旧態の軍産複合体企業

ロッキードマーティン社

戦闘機、ミサイル、艦船、人工衛星など製造。24年売上は約10.1兆円、25年8月時価総額は15.2兆円。

ボーイング社

民間航空機、爆撃機、ミサイル、宇宙開発など。24年売上は9.8兆円、25年8月時価総額24.9兆円。

RTXコーポレーション社

航空エンジン、機体、ミサイル、防空システムなど。24年売上は11.7兆円、25年8月時価総額30.3兆円。

ノースロップグラマン社

戦闘機、人工衛星、ミサイルなど。24年売上は6兆円、25年8月時価総額12.2兆円。

ゼネラルダイナミクス社

造船、宇宙開発、情報機器など。24年売上は7兆円、25年8月時価総額12.5兆円。

上記5社以外にも軍需産業(戦争屋)には多くの企業があるが、これらの巨大軍需産業は、米国防総省の元受契約業者として優遇され、国防予算から巨額の利益を上げてきた。ロシアのウクライナ侵略や中東情勢の緊迫で、弾薬やミサイルを増産。好業績となっている。

次の大統領

アメリカの次の大統領はこの人か

ピーター・ティールが見出して、育てたJ・D・ヴァンス

第二次トランプ政権の副大統領であるJ・D・ヴァンス J. D. Vance (一九八四年生まれ、 四一歳)は、現代のアメリカンドリームを体現した人物である。貧困家庭から努力と才能で這い上がり、四一歳の若さで副大統領まで駆け上がった。トランプの後継者として最も期待されている存在である。

二〇二八年の大統領選挙に当選すれば、四四歳の大統領誕生となる。これは、セオドア・ルーズヴェルト Theodore Roosevelt (一八五八~一九一九年、六〇歳で没在任期間:一九一~一九〇九年、就任時は四二歳)、ジョン・ F・ケネディ John F. Kennedy (一九一七~一九六三年、四六歳で没 在任期間:一九六一~一九六三年、就任時は四三歳)に続く、アメリカ史上三番目の若さとなる。

ヴァンスの自伝「ヒルビリー・エレジー Hillbilly Elegy(関根光宏、山田文訳、光文社、 二〇一七年)は、アメリカで二〇一六年に発売された直後からベストセラーとなり、日本でも翻訳が出された。また、動画配信サーヴィスの Netflix で実写映画化された。

ヴァンスは一九八四年にオハイオ州で生まれた。母親は看護師であったが、麻薬中毒のシングルマザーであったため、肝っ玉母さんの祖母や姉の助けを借りて、高校を卒業することができた。

アート・キャンプ成績優秀でかつ貧困家庭出身なので、そのまま奨学金を得て大学に進学することもできたが、除隊すれば無料で大学に通えること、そして、自身を鍛えるという目的もあって、 ユナイテッド・スナイフ・マリーズ二〇〇三年にアメリカ海兵隊 United States Marine Corps に入隊した。海兵隊の新兵訓練 Boot Camp の過酷さは日本のメディアでも取り上げられることがあるので知っている人も多いだろう。二〇〇五年にはイラクに派遣され、現地部隊ではマスコミ対応を行う広報担当を務めた。

除隊後の二〇〇七年に、復員した軍人に対する教育手当、通称GIビルを使って、オハイオ州立大学に進学し、優秀な成績を収めた。二〇〇九年には名門イェール大学法科大学院に進んだ。彼のような貧しい出自の同級生は誰もおらず、カルチャーショックを受けたと自伝で告白している。例えば、高級レストランでたくさんのフォークとナイフが並んでいたら、外側から使うというマナーすら知らなかったそうだ。

ヴァンスはイェール大学で妻となるウーシャ Usha Vance (一九八六年生まれ、三九歳)と出会っている。ウーシャはインド系移民の二世で、裕福な家庭で育ち、イェール大学には学部生の頃から通っており、イギリスのケンブリッジ大学に留学して修士号を取得後に、イェールの法科大学院に入学した才媛だ。

チーフ・ジャスティス・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツウーシャは大学修了後に、最高裁判所長官 Chief Justice of the United States を務めるジョン・ロバーツ John Roberts (一九五五年生まれ、七○歳)の書記官 law clerk を務めた。最高裁判事の書記官を務めるのは、アメリカの法曹界のエリートコースの登竜門だ。 ウーシャも極めて優秀な人間であることが分かる。

ヴァンスの自伝ドラマ、ちょっと見てみたいかな。

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「ゼロトゥワン・ピーターシール」の要約まとめ
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