アメリカの学校で繰り返される銃乱射事件。
トランプ氏は解決策として「教師に銃を持たせろ」という。たしかに1つの解決策ではある。
学校で起きる銃乱射事件の原因は何なのか?
米国ウェイクフォレスト大学のマーク・レアリーは、1995年から2001年までに米国の学校で起きた銃乱射事件15件を分析した。
すると15件のうちなんと13件において「ええっ、そんなことで?」と思うような理由で犯人は事件を起こしていた。
その理由は、クラスメートにからかわれたとか、仲間外れにされたとか、冷たくあしらわれたとか、ものすごくささいな人間関係が原因だった。
最近は日本でも電車内で暴力事件がたびたび起きているが、それらの犯人も動機はものすごくつまらない理由であることが多い。
人をからかわないほうがいい。できるだけ敵をつくらない。そのほうが復讐されず平穏無事に生活を送ることができる。
本記事は以下の書籍からの抜粋です。興味深い記事を以下に何点かメモしときます。
コンプライアンス教育は、はたして効果的か?
グラスゴー大学での研究。結論は効果的ではない。
医学生はきちんとしたカリキュラムで医者としての倫理(コンプライアンス)を学ぶ。他の職業以上に強い倫理観が必要だから。
162名の1年から5年生の医学部生を対象にして、医者が倫理に反した行動をとっている12の事件を読ませて、「あなたは声を上げて反対しますか?」と聞いてみた。
医学部生は、1年、2年、3年ときちんと倫理教育を積み重ねて受けていく。もしコンプライアンス教育に意味があるなら「反対の声を上げる」人が学年が上がるごとに増えていかなければおかしいはず。
ところが12の事例において、「反対の声を上げる」と答えたのは、どの学年でも約半数。
同僚の医者や、自分より上の立場の医者に反対の声を上げるのは難しいことなのだ。何年間も倫理教育を受けても実践しないし、倫理意識が向上するということもない、と指摘している。
好かれる人は相手と同じ言葉を使う
オランダのラドバウド大学の実験。
オランダ語ではフライドポテトを「フリット」というが、お客がフライドポテトを注文したとき、あるお客には「はいフリットですね」とそのままの言葉を繰り返した。
ところが別のお客では同じ意味だが違う言い方の「パタット」を使って「はい、パタットですね」と言ってみた。
それから店員がもらえるチップを比較してみると、同じ言葉を使った方が140%もチップが多かった。この原理はビジネスシーンでもさまざまに活用できる。
客が「これ、アサップ(ASAP)で」と言ったら、「はい、アサップですね」と答える。「これ、なるはやで」と言ってきたら、「はい、なるはやで仕上げます」と答えるのが正解。
会話でもメールでも、基本的には相手が使っている用語をそのまま使いましょう。言いかえはしないほうがいい。
インフラ計画は世界的に予算オーバー率100%
デンマークのオールボー大学の分析。
世界五大陸20ヵ国のインフラ計画258件を分析。約70年間にわたるインフラ計画を調べてみたら、予算オーバー率は100%。
すべてのインフラ計画で予算オーバーがみられるが、細かく見ると、道路の予算オーバーは20%、橋・トンネルは34%、鉄道は45%といった違いがあった。
北米や欧州に比べて、途上国では予算オーバーがさらにひどかった。
納期でも予算でも、見込みを立てるときは、かなり余裕を見たほうがいい。とにかく想定外のことが次々と起きてしまうから。
やる気が出ないときは「お金」のことを考える
モチベーションを高めるのに、もっとも役に立つのは何か?
答はお金。仕事にやる気が出ないときは、お金のことを考えてみるとやる気が出てくる。
ミネソタ大学の研究。あるグループにはお金に関すること、あるグループにはお金に関係のないことでアナグラムをさせた。この作業が終わったところで、次の課題を与えてどれくらいがんばるか測定してみた。
お金のことを考えているグループの方が、1.7倍生産性が高かった。
育った家庭が消費行動に与える影響
いまアメリカでは結婚した夫婦の2組に1組(50%)が離婚すると言われている。日本も最新の統計で、離婚率は30%を超えている。
ウィスコンシン大学での調査。
親が離婚している家庭で育った人は2つの傾向があることがわかった。
①物質主義的である
②衝動買いをする傾向がある
親が離婚していると、こういう性格の大人になりやすいそうだ。おそらくは心のどこかに不満を抱えていて、それを解消するための行動かと思われる。
あくまで統計なので親が離婚していても、そうじゃない人はいる。統計とはそういうものだ。
物質社会を生きのびるには、男は金持ちじゃないとダメと歌うマドンナ。
事件を起こした動機を聞くと「えー!そんな理由で?!」と思う時もあります。
敵を作らないように、とはよくいいますがなかなか難しいです(苦笑)。
私もできるだけモノへの執着心は持たないようにしております。モノを買う余裕があったらそのお金でいい思い出を作りたいです(笑)。