GAFA読んだのでアップルの部分をまとめてみた

話題の本、GAFA四騎士読みました。GAFAとはグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字。アップルの部分をまとめてみます。一言でいうと低コストのものを高く買うアップル信者は冷静な判断をするべき。ジョブズはサイテーの人間だったという。

神がかったアップルの10年

スティーブジョブズは、自ら設立した会社を世界一価値のある(時価総額)会社に育て上げた最初の人物になった。それはインテルのボブ・ノイスも、HPのデビッド・パッカードもなしえなかったことだ。

彼はアップルに良いこともしたが、同時に会社の中の破壊勢力でもあった。従業員を罵倒する。博愛精神や団結心はゼロ。気まぐれと誇大妄想のおかげでアップルは常に無秩序すれすれだった。

善良な人間でもない。父親として最低だった。ジョブズは裁判所で父親であることを否定した。生物学的に血のつながりがあるとわかっていながら、そして何百億円の資産をもっていながら、娘の養育費を払うことを拒否したのだ。また彼はストックオプションの問題に関する政府の調査では、偽証したといわれている。

アイコンは早く死ぬとブランド価値が高くなる。長く生きることでつきまとう批判を免れる。老いからも解放される。ブランドにとっては理想だ。

世間はジョブズを、キリストのようなヒーローとして祭り上げている。

iPhoneは儲けすぎ

アップルのスマホ市場のシェアは、台数は14.5%にすぎない。しかし世界のスマホの利益の79%を独占している(2016年)。

神とセックスに近づくためのぜいたく品

歴史を振り返ると、ぜいたくに縁がなかった大衆は教会に通って芸術品を眺めていた。大衆はそれを見て感じる感動を、神の存在と結びつけるようになった。これがぜいたくの基本だ。カトリックは店舗(教会)の力を知っていた。

18世紀のフランス貴族は、GDPの3%を「かつら」「おしろい」「ドレス」に費やしていた。着飾ることで従者に尊敬の念を抱かせて従わせていた。NBAのスター選手がアップルのbeatsを身につける。何も変わっていない。

ぜいたく品を欲しがるのはなぜか?そこから生じる欲望と羨望。力をもつもののほうが、住居、ぬくもり、食物、そしてセックスの相手を手に入れやすい。

ぜいたく品がもつパワーの光の中に立ち、その光をあびた自分をみせつけたい。ポルシェを運転すると、自分が魅力的に思え、手当たり次第にセックスができそうな気がする。

男は子種をまき散らすようにできている。だから我々の中の原始人が、ロレックスやランボルギーニ、アップルを欲しがるのだ。

そして下半身で考える原始人は、人の気を引くチャンスのために多くの代償(法外な価格)を支払う。ぜいたく品というマーケットは鳥の大きく美しい羽のようなものだ。不合理だがセクシーで、冷静になれという脳からの指令「そんな余裕はないはずだ」、を容易に制圧してしまう。

iPhoneの地域性

初対面の人に、自分が上位1%に入る人間であることを、さりげなく伝えるにはどうすればいいか?かんたんだ。iPhoneをもてばいい。

じっさい携帯のOSで地図を色分けすると、そこに貧富の差がはっきりと表れる。マンハッタンはios。ニュージャージー、あるいは世帯収入の平均が激減するブロンクス地区へ移動するとアンドロイドになる。LAでは、マリブ、ビバリーヒルズ、パリセーズはiosだ。サウスセントラル、オクスナード、インランドエンパイアならアンドロイド。

iPhoneはあなたが完ぺきに近い存在であり、セックスする機会を多く持つという、何より明確なシグナルだ。

ジョブズの考えたブランド戦略

すべてのものがオンラインで売られる時代、電子機器のハードウェアを高級なぜいたく品として売るためにはどうすればいいか?ジョブズは考えた。

そう、他のぜいたく品と同じように売ればいいのだ。きらびやかな神殿のなかで、明るい照明のもと、店員を呼ぶと若く熱心な販売員がとんでくる。何よりも商品をガラスの箱の中で売る必要がある。エレガントでスタイリッシュに包装される。

ジョブズはテクノロジーの進化ですぐに陳腐化する家電製品を、ブランド品に仕立て上げた。フェラーリは高いがコストも高い。しかしアップルは中国で生産して低コストだ。安いものをきらびやかにみせて高く売る。

ちなみにアップルストア(神殿)は日本に8店舗。アメリカは300店舗前後。アメリカの店舗コストを、多くの日本人が負担している。

⇒ちょっと追記します。「誰が音楽をタダにした?/スティーブン・ウィット」に書かれてましたが、アップルはなぜ成功したのか?

2000年代にアップルが勢いを持ったきっかけは、ナップスターで得た不正ファイルを堂々と持ち歩けるようにしたからだ。音楽の海賊行為が90年代版の違法ドラッグだとすれば、
アップルの発明はマリファナパイプと同じであった。

日本はiPhoneシェアが異常に高い

世界と各国のiPhoneシェアは以下の通り。日本だけ不思議に逆転してる。

国名 iPhoneシェア アンドロイドシェア
世界総計 20% 72%
日本 68% 32%
イタリア 14% 81%
ドイツ 17% 80%
フランス 21% 73%
アメリカ 40% 58%
中国 17% 83%

レスポンシブ広告

シェアする

『GAFA読んだのでアップルの部分をまとめてみた』へのコメント

  1. 名前:青山実花 投稿日:2018/09/21(金) 19:15:55 ID:3c67dfde9

    日本のiPhoneシェアがこれほど高いとは、
    ちょっと驚きです。
    っていうか、
    世界は意外とiPhoneを使っていないのですね。

    私もiPhoneです。
    もう5年使っていて、
    ボロいですが、特に不具合はないので、
    まだ頑張ります^^
    人間にも、健康な人と病気がちな人がいるように、
    たまたま良い個体に当たったのだと思います^^

  2. 名前:Speakeasy 投稿日:2018/09/21(金) 21:22:59 ID:071557c77

    今使っているスマホは古い型であるiPhone 6S Plusですが、冒頭でdonさんが紹介したiPhone XS Max 256GBに買い替え予定でした(笑)

    ジョブズの伝記映画は2本程観ましたし、ドキュメンタリーも何本か観ています。
    確かに酷い野郎です!(笑)
    しかし、どんなに人格が破綻していても、奏でる音楽が素晴らしければ認めてしまうのと同じで、ジョブズの作り出した製品の革新性を否定することは難しいです。
    この前、購入したiMacは、それまでSONY VAIOを長く使い続けてきた私にも、Apple製品の持つ独特な優美さを確認させる事となりました。(まあ、macOS上でWindowsが使えるソフトを入れてあるのでズルいですが・・・)
    今度買う時もAppleになると確信しています。

    私の様なApple信者がいる限り、多少のシェアの変動があったところで、日本におけるiPhone支配は暫く続くのではと思えてきますが・・・

  3. 名前:don 投稿日:2018/09/22(土) 10:59:16 ID:3792ee448

    青山実花さん、こんにちは~
    >たまたま良い個体に当たった
    たぶん大事に使うというか、物持ちのいいタイプの方かと。
    しかし5年ですか。電池交換はされてるのだと思いますが。

    機能的にはさいきんの携帯はハイスペックなので、十分使えるんでしょう。

  4. 名前:don 投稿日:2018/09/22(土) 11:09:14 ID:3792ee448

    Speakeasyさん、こんにちは~
    おお、話題のXs256GBいっちゃうんですか。さすが富裕層。
    さっきドコモのサイトでシュミレーションしたら、月額12,852千円でした。

    僕の計算では1万円ちょうどぐらいになるはずですが、まとめて集金して、
    ドーナツ屋さんとかハンバーガー屋さんに回すんでしょうか。

    本体代金が高いのは仕方ないとして、キャリアは余分な集金をやめるべきだと思います。

    しかしアップルがあからさまな高価格帯に移動したことで、
    多くの日本の中流層が、アップル離れを起こすのでは、と思ってます。

    ある意味、ここはソニーエクスペリアの攻めどころだと思ってます。
    なんせ日本人はサムソン嫌いが多いですから。

  5. 名前:雄鶏 投稿日:2019/02/27(水) 12:55:50 ID:6e1382833

    創成期の頃のアイフォンは、アンドロイドを大きく凌駕していてそれなりの価値は有ったが、今はその造りに見合った価格から大きくかけ離れてしまったと思う。私には10万を超える価値をスマートフォンには見いだせない。アンドロイドにはSDカードが使える機種も有り、私的にはこちらの方が使いやすい。

  6. 名前:don 投稿日:2019/02/28(木) 12:29:18 ID:e724188f4

    雄鶏さん、コメントありがとうございます。
    そうですよね。同じ感覚の方がいらっしゃってうれしいです。

    先週飲んだ職場の同僚、Xrを使ってました。
    「ええなあ。なんぼするん?」
    「1か月1万1千円やで」
    とのことです・・・

    なんでそんだけ払えるんだろう。