みなさんは、あがり症ですか?
ぼくはどちらかというと、あがり症だと自覚してます。だから大勢の前でなにか話しないといけないときは、原稿書きます。何もないと、真っ白になって、話したいことの半分ぐらいしかいえない。
この前、300人ほど前にして5分ほど話す機会がありました。もうね、手が震えます。演卓に原稿おいて読むだけなんですが、手が震えます。あとで人に聞くと「堂々としてたよ」と。
まあ、他人のことはどうでもいいんでしょうw
ぼくも、「この人の話、早く終わらんかなぁ」とか思いながら、考え事してたりするし。みんな、そんなもんでしょうね。
仕事で、社内プレゼンが必要なことってありますよね。20人ぐらい相手にして。それはだいぶ慣れました。少人数は慣れでなんとかなりましたが、大人数はいまだにこわい。
みんなそうかと思ってましたが、あがらない人はあがらない。うちは奥さんと、息子はあがらない、って言ってました。あきらかに個人差がある。
で、治せます!というタイトルにひかれて本書読みました。あがるメカニズムと、投薬で治せるというのは、よくわかりました。でも、ほんとは薬に頼らず、民間療法みたいなかんじで、あがり症が治ったらいいのですが。
以下に要約読書メモを。
あがり症とは?
社交不安障害という。人前に出ると不安や緊張から「話ができなくなる」「汗が噴き出す」、などの症状が表れる。通常は慣れてくるが、ますます苦痛になり、日常生活にも支障が出る人もいる。りっぱな病であり、治療すれば治る。社会的損失を感じるなら治療すべし。特効薬で劇的に改善する。
代表的な症状は以下。スピーチ恐怖、電話恐怖、書痙(人に見られると字が書きにくい)、赤面恐怖、視線恐怖、対人恐怖、会食恐怖、振戦恐怖(人に見られると手先が震える)、発汗恐怖、腹鳴恐怖、排尿恐怖。
よく起こる身体的症状は以下。発汗、手足のふるえ、赤面、動悸、青ざめる、筋肉のこわばり、声が出ない、声が震える、口の渇き、尿が近い(出ない)、息苦しい、頭の中が真っ白になる、まめい、吐き気。
有病率は精神障害第3位
米国の疫学調査によると、社会不安障害の生涯有病率は13.3%。その有病率は、大うつ病性障害17.1%、アルコール依存症14.1%についで、精神障害のなかで第3位。けっしてまれな病気ではない。アメリカでの平均発症年齢は15歳。じっさいは小学校高学年での発症もめずらしくない。
社会不安障害=あがり症の治療法
治療の中心は薬物療法。使用する薬剤は基本的にうつ病の治療薬とおなじ。「向精神薬」と総称されているもの。補助的に「認知行動療法」を行う。自分のクセを自覚し、自分でコントロールする方法を身につける。カウンセリングなどと同じ、心理療法のひとつ。
向精神薬には、抗うつ薬、抗不安薬、気分安定薬、睡眠薬などがあるが、社会不安障害で主に活用するのは、SSRIという抗うつ薬と、症状に合わせて使用する抗不安薬。他には身体的症状をを抑える、β遮断薬を活用する。
SSRIとは「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」。セロトニンは一方のシナプス(前シナプス)から放出されて、もう一方のシナプス(後シナプス)の受容体(レセプター)に受け取られ、情報伝達の役目を果たす。
社会不安障害、うつ病、パニック障害などの精神疾患は、セロトニンを放出するセロトニン神経が、なんらかの原因でうまく機能せず、セロトニンの放出量が少なくなっていると考えられている。そのため、後シナプスのレセプターが、セロトニンを取り込めない状態に陥り、不安、うつといった、さまざまな神経疾患の症状が表れる。
SSRIは、セロトニンの放出量を高めるものではなく、放出されたセロトニンが、前シナプスと後シナプスのすき間になるべく長くとどまるように作用する薬。後シナプスのレセプターが、セロトニンをキャッチしやすいような状態に保つ。
シナプスとシナプスの間に滞留してるセロトニン量が維持されることで、後シナプスに取り込まれたセロトニンが、安心や鎮静の情報を神経に伝え、これによって気分の落ち込みが解消され、精神が安定する。
SSRIはうつ病治療の第一選択薬とされているが、社会不安障害に対する有効性が高いことがわかり、社会不安障害の特効薬として活用されるようになった。
日本で社会不安障害の治療薬として保険適応になっているSSRIには、ルボックス、デプロメール、パキシルがあるが、2015年11月より、レクサプロも承認された。
抗不安薬は脳神経に作用し、不安・緊張といった症状を緩和させる作用がある。現在よく使用される抗不安薬は、ベンゾジアゼピン系で、脳神経の興奮をしずめ安定させるギャバの働きを強化する。その鎮静作用によって、緊張・不安・恐怖を軽減する。
抗不安薬の特徴は、短時間で効果が表れること。ただしその効果は一時的なので、SSRIのように社会不安障害そのものを根治させることはむずかしい。
β遮断薬はノルアドレナリンがβ受容体に作用するのを防ぐことで、交感神経の興奮を抑制する。アドレナリンやノルアドレナリンは交感神経を興奮させる神経伝達物質。社会不安障害の人は苦痛を感じる状況になると、交感神経が興奮して過剰に働くことで、動悸や発汗、震えといったさまざまな身体的症状が引き起こされる。β遮断薬はこれらの身体的症状を一時的に抑える働きがある。おもなβ遮断薬には、インデラル、ミケラン、サンドノームなどがある。
SSRIと抗不安薬の飲み方について
基本的にSSRIは長期間服用し、社会不安障害を完治させる薬であり、抗不安薬は一時的に不安を取り除くためにプラスする補助的な薬。ただし日常生活に困ってない人はSSRIを服用する必要はない。抗不安薬だけで十分。
常に声や手が震える、上司と会話できない、会社に行けないなどの症状に毎日苦しめられ、日常生活に支障が出ている重症な人は、SSRIを服用して治療すべき。また緻密で能力があるのに、緊張して部下に指導できないなどの理由で、出世に影響が出てしまってるような場合も、SSRIによる根治が望ましい。
会議になると緊張する、プレゼンがうまくできないなど、そのときだけ困るという場合は、抗不安薬で一時的に不安を取り除けばよい。
ちなみに著者もテレビ出演など、緊張する仕事では抗不安薬を飲む。しかし回をかさねるうちにテレビ出演も慣れてきて、現在は抗不安薬が必要なくなった。それでも収録前にはポケットに抗不安薬を忍ばせる。持っているというだけで安心できるから。
いかがでしたでしょうか。
ぼくは薬を飲むほどじゃないので、けっきょく慣れるしかないようです。
君はToo shy♪ リマールってパイナップルヘアって言われてましたよね。