孤独死した叔母の相続放棄はしんどかった

孤独死した叔母の相続放棄

こういうの今から増えてくると思います。叔父や叔母の孤独死。配偶者、親兄弟、子どもがいないと、甥や姪に相続が行きます。もらえるほうならいいですが借金だと何とか回避したい。

今回は自分で「相続放棄」手続きをやりました。一般的には弁護士や司法書士に手数料を払ってお願いするみたいですが、ChatGPTが懇切丁寧にやり方を教えてくれたので助かりました。

みなさんも身寄りのない叔父さんや叔母さんが亡くなって、甥姪である自分に負の相続がくる前に、家裁に相続放棄の申し立てをしましょう。デッドラインは死後3カ月以内です。

まずは以下を相談して、そこから細かく色々聞いて、やり方を教えてもらいました。

身寄りのない叔母が重病で高齢で亡くなりそうです。何をしないといけないでしょうか?母の妹で独身だったので身寄りがありません。大学時代に一時下宿しました。その後は疎遠でした。最近10年は連絡も取っていません。母親が300万円を貸して返してくれなくて、母のお金なので僕に返すように言ったのですが、無い袖は振れないと返しません。借金はないと思いますが遺産もないと思います。その叔母の住んでる市の高齢福祉サービスの人が連絡してきて様子を見に来てとか、叔母の友人たちが僕に連絡してきます。年賀状に連絡先を書いていたので。僕の両親は他界しています。自分は本家の長男で父方の墓は遠く離れた県外にあります。母親の実家の墓も県外です。正直言って母方の叔母の葬式を出したり面倒をみるのはしんどいです。病院に入るには身元引受人とか、死んだ場合は賃貸マンションの整理とか掃除とか、僕にきたら辛い。でも叔母の友人たちは僕しか身寄りがいないので(実際は田舎にいとこが数人いますが連絡先もわからない)ぼくに電話してきます。どうしたらよいですか?

その後1カ月たたないうちに叔母は他界しました。当日、叔母の友人や高齢福祉サービスの人たちから僕に連絡が来ました。緊急連絡先として僕の電話番号が勝手に書かれていたので。

それで叔母のマンションに会社を休んで死亡確認をしにいきました。市役所の人たちも3名ほど、あと福祉サービスの人が1人、お坊さんとか遺体搬出の人たちも。

みんなで家探しして、銀行の通帳とか、いろいろ見つかって判明したこと。約50万円弱の負債が発生しそうということでした。

人が亡くなるとマンションは現状復帰して返さないといけないので、ざっと40万円ほどかかりそう。それと火葬代が約20万円ぐらい。さらに未払いの医療費。年金暮らしなので貯金はわずか。相殺しても約50万円弱の負債。これを一体だれが負担するか。

法定相続人だそうです。いわゆる親子兄弟、それがいなければ甥姪にくる。がーん。

葬式はどうするか?集まった市役所の人に聞かれましたが、叔母の親子兄弟は全員他界しているし仕切る人もいないので無しです。火葬処理だけしてもらって共同墓地みたいなところに散骨してもらうことにしました。

そういうのを延々と話し合って、ふとその場にいる人たちは「ぼくが相続人か後見人」のように思っています。それでぼくは「ほぼ10年以上音信不通ですし、相続も放棄します」と宣言しました。

いやいや…、自分の両親の葬式はぼくが出しましたが、直系以外の葬式の仕切りは無理です。あらかじめ生前贈与なんかがあって(メリットがあって)後見人になっていれば別ですが。うちは300万円返ってきてないし。しかも母方やし。父方なら本家の長男として責任あるけど。

で、知り合いなんかにこの話をすると、きっちり家裁に相続放棄しないと、あとでくるでと。

ここからが長かった。しんどかったです。

とはいえChatGPTに「これこれこういう状況です。相続放棄がしたいです。どうやったらいいですか?」と聞くと、IQ120以上というクレバーさでわかりやすく解説してくれます。

ただ僕のケースは叔母がなぜか途中で大叔母の養女になっていたということで、とても複雑な処理になりました。

ふつうは僕の戸籍謄本と叔母の除籍謄本や改製原戸籍謄本を入手して、叔母の最終住所地を管轄する家裁に、相続放棄申請をするだけなのです。

だけど叔母が養女になっていたことから、叔母の本籍地の市役所からTELがあって協議。ようやく入手して家裁に送ると、家裁からはこのケースでは他に3種類の書類を入手してくれと。その後、叔母の最終住所地の市役所とTELで協議。いわく叔母が養女に出ているので僕では必要な書類を入手できる資格がないとか、いろいろと複雑で…。

イレギュラーがあると都度ChatGPTに相談。GPTの回答が市役所の返事と違う場合は「ChatGPTは可能と言ってます」とカウンターして「おっしゃる通り大丈夫でした」というシーンが2回ほどありました。

まあ会社の仕事でも若い担当者が間違った判断で動くことがあって指摘することもありますが、市役所の福祉課の若い人たちも、いつも正しいことを言うわけではありません。そのときはChatGPTで調べて、それをHPの入力欄にコピペして、ChatGPTはこう言ってるので対応可能では?とか、地元の市役所に行ったときはコピーを渡して反論したり。まさに福祉課のプロよりChatGPTの判断のほうが適切ということが、今回のことで判明しました。

補足しておきますが、今の市役所の福祉課の人たちは、ものすごく優しくて丁寧な対応をしてくれます。すごく心地よかった。ありがとう。

様々なしんどい調整があって、最終的には4か月ほどでこの書類を入手できました。相続放棄のデッドラインは死後3カ月なのですが、一度目の家裁への申請を死後2か月ぐらいで行っていたので、不可にはならなかったようです。

しかし生きていると色々と難儀なことが、降りかかってきます。

まあしかし、まったくノーマークだった叔母の負債を背負い込むという事態は回避できて、ほんとによかったです。

ちょっとしんどかったので、HAPPYな歌を。

Pharrell Williams – Happy (Video)
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